事故をしない難しさ
{{ good_count }}
この記事は最終更新日から1年以上が経過しています。
【片岡雅裕】
3月5日にお伝えした片岡雅裕と魚谷香織の連続完全無事故記録の話。現在発売中の本誌マクールでは「無事是名選手」という無事故に焦点を当てた企画を組んだ。そこで今回は、事故をしないということについて言及したい。
当たり前の話だが、ボートレースは6艇でスタートし、6艇がゴールするという競技だ。その大半は全艇ゴールするのだが、一部、事故が発生する。ではどの程度、事故が起きるのか調べてみた。
昨年、全場で開催されたレースの数は5万4541。そのうち事故なく全艇がゴール(完全無事故)したレースの割合は93.20%だった。つまり、事故発生率は6.80%だったということになる。
過去のデータと比較すると、99年は完全無事故率が90.70%、事故発生率は9.30%。その後、01年に完全無事故率が91%台に乗り、05年に92%台、15年に93%台と徐々にその数値を上げ、昨年は歴代最高値をマークした。
かつては10レースに1回、なんらかの事故が起きていたが、昨年はそれが14.7レースに1回までに頻度が減った。
事故なし率93.20%で、丸1日完全無事故で終わる割合を算出してみると42.9%だった。2~3日に1回しか達成できないというのは意外に少ないように感じるかもしれない。しかし、前述した99年の90.70%で計算すると30.9%だったのだから、今は事故が少なくなっているのだとわかる。
6日節で完全無事故を達成できる割合となると0.63%。全選手が完全無事故で走り切ることが想像以上に難しいことがわかるだろう。いまだと10万舟が出現する確率に近い。たまに出現して驚く、そんな感覚か。
ただ、これはあくまでも計算上の話。96年以降、節間完全無事故を達成したのは1.54%だった。これは4日節や5日節も含まれるため、高めの数字となった。
先日、片岡雅裕が1000走連続で完全無事故記録を達成したとお伝えしたが、約7%の確率で何らかの事故が発生している。それを1000回以上回避し続けているということが、いかにすごいことかわかるはずだ。