期末と期始めのスタート事故
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【中島孝平】
10月末で来年1月から適用される級別の勝負駆けが終了し、11月1日からは来年7月以降に適用される級別の審査期間に突入した。10月までを期末、11月からを期始めという。
一般的に期末はボーダー選手によるシビアな勝負レースが見どころとなり、期始めは全選手の成績がリセットされ、いきなり事故点をつけたくない選手心理が働いてスタート勝負を控える。しかし今回の期末・期始めはそのセオリーと逆行するような事象が起きた。
期末は10月23日から25日までの3日間で全場1件もスタート事故が発生しなかった。この間、11場・13場・13場が開催されたので、決してレース数が少なかったというわけではなさそう。
記録が残っている96年以降で、3日以上連続でフライングが発生しなかったのは27件目。残念ながら4日連続とはならなかったが、過去の最長はこの4日連続。期末の勝負駆け時期にスタート無事故がこれほどまでに続くとは、かなり意外なことだ。
その一方で、期始めはFが多発。1日から5日まで日別の件数は、6・3・9・4・2。合計24件。
銘柄級では中島孝平。今年の福岡オールスターで周回誤認の疑いで即刻帰郷となり、8月から3ヶ月の欠場を余儀なくされたが、その復帰節となった丸亀周年初日4RでいきなりF。1月からは出走回数不足でA2級降格となるが、12月11日から30日のF休みを受け、泣きっ面に蜂。
10月の若松周年優勝戦で前期2本目のFを切った吉田俊彦が、11月4日の丸亀周年でF。前期の2本目と合わせて90日も休むことになってしまった。
125期の養成所チャンプ・定松勇樹は、11月2日に唐津でデビューしたが、ほろ苦どころか、地獄のデビュー節となってしまった。
デビュー4走目で痛恨のF。スタートは初戦から40・09・36と全く見えていない状況で、+02の勇み足。唐津はスタートが難しい場だというが、地元だけに今後練習を積みたいところ。
さらに翌日(4日目)、1Rで展示航走中に転覆し、レースを欠場。結果、この節だけで事故点を30点もつけてしまい、苦しい船出となった。
期末と期始めがまるで逆になってしまった今回のスタート事故。まだ期始めの時期ではあるので、これ以上事故が増えないことを祈りたい。