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【安河内兄弟】
現在、続々とお盆開催の優勝者が決まっているが、ここまでの開催を盛り上げたのは、兄弟選手の存在だろう。8月14日の唐津準優勝戦10Rでは、兄の安河内将が1着、弟の健が2着で、兄弟ワンツーで優出。昨年5月にデビューした健にとってはこれが初の準優進出で、即優出というおまけ付き。
そしてそれから2日後の津では、準優勝戦12Rで弟・松尾拓が1着、兄の充が2着で双子のワンツー決着。このレースの1号艇は井口佳典で、地元のスーパーエースを撃破する大金星を挙げた。
唐津は三井所尊春、津は渡邉俊介が優勝し、優勝戦での兄弟ワンツーは達成できなかったが、今後の注目度がますます上がりそうだ。
ところで、兄弟選手をはじめとする家族選手に関しては、本誌読者からの要望が常に高い。そこで本誌マクール1月号では、「兄弟レーサーが急増中!!」という企画を組んだ。特に100期以降は兄弟選手が増えていて、現役だけでも130人以上いる。その割合は全選手の12人にひとり。
昨年11月にデビューした123期は同期24人のうち、3分の1にあたる8人が兄弟選手。修了記念競走の3Rで「ブラザー・シスター選抜」が組まれたほど。出場したのは①眞鳥章太(眞鳥康太)、②中村駿平(中村泰平)、③西岡成美(西岡育未)、④上田紗奈(上田龍星)、⑤大塚雅治(大塚康雅)、⑥眞鳥康太(眞鳥章太)。※()内の選手名は兄弟選手。
このレースを制したのは西岡成美。そしてこの期のチャンプ決定戦で優勝したのは前原哉を姉に持つ前原大道、2着に前田篤哉が兄の前田滉で、兄弟選手のワンツーとなった。
兄弟選手のメリットは何だろうか。最も大きいのは、新人時代の環境だ。先にデビューした選手から新人としての心得や習慣などを教えてもらい、練習でもアドバイスを受けることもある。
また吉田凌太郎・裕平は兄弟で同期でもある。「訓練中はやっぱり兄の存在が心強かった」と裕平が話していたように、メリットは大きい。ほかに兄弟で同期なのは、97期の山口修路と隆史、109期の後藤隼人と美翼、123期の眞鳥康太と章太など。
よく「兄弟対決が見たい」という声がファンから上がるが、実際のところ直接対決は少ない。特に一般戦では、自動的に番組が決まる準優勝戦や優勝戦がほとんど。そんな中、現在の艇界を代表する兄弟選手といえば、篠崎元志と仁志。二人の対戦成績は、元志が29勝で仁志が11勝(先着を勝ちとする)。この二人は抜けて対戦数が多いが、上條嘉嗣と暢嵩においては3戦しかなく、嘉嗣が2勝。松尾充と拓は8戦して4勝4敗のイーブンとなっている。
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