地元が強かったオーシャンC、今回は!?

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池田浩二

本日(9日)はSGオーシャンカップの前検日。エンジン抽選やスタート特訓などが行われ、いよいよ明日(10日)から熱戦の火ぶたが切られる。舟券予想に関する詳しい情報は、特設サイトをご覧いただきたい。

今回のテーマは「地元」。オーシャンカップといえば、地元選手が強い大会として有名だった。このタイトルは、1996年から施行された「海の日」を記念して始まった。

その第1回は住之江で開催された。当時は「SGの乱立」、「GIクラスの選手がSGクラスへステップアップするためのレース」、「SGの日程過多」など、否定的な意見も多い中で始まった新設レースだったが、今となっては完全に夏のお祭りレースとして定着した。

第1回大会で優勝したのは野中和夫。前年のF禍によってB級だった野中は、この大会が級別不問だったおかげで出場でき、そのワンチャンスを活かして優勝した。これがSGV17で、現役最後のSG優勝となったが、たった1回で当時のSGグランドスラムを達成。同年の賞金王にはB級として参加する快挙を成し遂げた。

第2回は平和島で開催。熊谷直樹が2コースから強烈なまくりで優勝。SG4度目の優出で「たぶん優勝します」とコメントするほど強烈なエンジンパワーで、有言実行した。

第4回は若松で開催され、田頭実が2マークで驚愕の旋回をして逆転優勝。普段は53kgくらいの体重がある田頭だが、この大会へ向けて「1年前からずっとイメージトレーニングしていました」と気合いの大減量を敢行し、優勝戦は48kgで臨んだ。1マークでは決められなかったが、2マーク4番手からの大逆転。「ラーメンが食べたいです」と優勝後のインタビューで話していたのが印象的だった。

翌2000年の第5回(宮島)も地元選手の大逆転となった。優勝戦の1マークは、古場輝義が3コースから先にまくろうとするが、その上を2段でまくってきたのが島川光男。そしてその展開に乗じてまくり差しを入れた植木通彦。バックではこの二人のマッチレースとなったが、2周1マークで両者大競り。そこを外から機をうかがっていた西島義則が全速で切り込んだ。島川と植木の間を一気に突き抜け、先頭大逆転。下関グラチャンに続くSG連覇を達成したが、地元のSGにかける気合いから、前年の田頭同様大減量を敢行した西島。表彰式では育ての親であるおじいちゃんが祝福に駆けつけ、思わず大粒の涙があふれた。