ピットでの安全祈願

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改めて断ることはないだろうが、水上で行われるレースは危険と隣り合わせである。選手はもちろん、関係者もレースでの安全を何よりも祈っている。

 

多くのレース場では、競技本部や選手の控室、さらに選手宿舎などにに神棚が設けられ、そこに手を合わせる選手や関係者は少なくない。

 

またある場では、立派な祠(ほこら・神様をまつった小さいやしろ)をピットに設けている。これはレースの事故で殉職した選手を弔うために建てられ、毎年お祓いをしているという。

 

また本番ピットのそばには塩が用意されており、選手の中にはレース直前にそれをまく者も少なくない。塩はお葬式の帰りや、あるいは大変不愉快な来客があった際に二度と来ないように自宅の玄関でまいたりするように、“厄払い”の意味がある。レースで事故が起きないように祈るのだ。

 

また選手の中には敬虔なキリスト教徒もいる。キャリアの長い記者によれば「最近は少なくなってきたけれど、以前はレース前に十字を切るベテランや女子選手をたまに見ました」とのこと。キリスト教徒の比率が日本よりも高い韓国競艇ではよく見るシーンだという。

 

レースで勝ちたいのは皆同じ。しかし勝利より何より、まずは安全を祈願しているのだ。