その昔、出遅れ王がいた

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高橋二朗

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高橋二朗

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最近はあまり見ることがなくなり、話題になることも少なくなった「出遅れ」(L)。エンジンの性能が現在の物ほど良質ではなかった頃は、スローに落とし過ぎてエンストを起こすと時間内に再びかからず、やむなく「出遅れ」になってしまうシーンも少なくなかった。スロー調整が効くように改善されてからは、格段に少なくなった。

だから相当なボートファンでも、歴代の「出遅れ王」を知る人はかなり少ないと思う。歴代ナンバー1は登番1156の猪木隆司という岡山の中堅選手で通算44本。この選手の通算出走回数は4118回だったので実に100レースに1回は出遅れ、そしてFも49回切っているので、100走すれば2度のスタート事故を起こしていたことになる。

2位も岡山の選手で登番976の貴田宏一。笹川賞(オールスター)とMB記念(メモリアル)でSG優勝2回、GI優勝7回を誇る歴史に名を残す強豪だったが、出遅れは43本。貴田はフライング本数も多く、通算で77本も切っている。あのフライング王だった上島久男が94本だったので、いかに多かったかが分かるというもの。ちなみに貴田は、第14回ダービー優勝戦でもFを切っているのだが、この時は5艇の集団Fでレースは不成立だった。