住之江新モーターの影響は?

{{ good_count }}

この記事は最終更新日から1年以上が経過しています。

3月23日、住之江にも出力低減モーターが導入された。4月30日現在で、まだ3節を終えたばかりだが、今後の参考のためにもこの新モーターの動向に触れておきたい。住之江は暮れの大一番を含めても、全国で最も注目すべき場であることに変わりはない。出力低減機導入でどのような変化を見せるのか、あるいは変わらないのか、興味は尽きないところ。

まず、下記のコース別成績を見ていただこう。

●コース別成績

コース 1着率(新機前)

1 55.5%(52.6%)

2 19.3%(16.6%)

3 8.9%(12.6%)

4 8.9%(11.1%)

5 4.7%(5.7%)

6 3.2%(1.8%)

3節を終えた時点でのイン勝率は55.5%。新機になって今のところ、さらにインが強くなっていると言える。もちろん、この数字は今後変動していくだろうが、それでも新エンジンになってインが弱くなるという傾向は見られない。

他コースでは、2コースも数字を上げている。2コースの差しと抜きが増えているのだが、特徴的にはバックで先マイのイン艇と並走に持ち込むことが多いようだ。

センター3、4コースからの攻めは不発が多く、5コースもセンターが攻めきれないために展開がない。大局的に見ると内2艇が強くなり、より本命傾向になっている。

選手は今、出力低減モーターの調整法を模索中であろう。誰かが正解を見つけて、それが広まっていくはずだ。ただ、それまではしばらく時間を要する。現状の調整法では飛び抜けて外が成績を上げるということはなさそうだ。

●決まり手

決まり手 占有率(新機前)

逃げ 52%(49%)

まくり 13%(16%)

差し 15%(14%)

まくり差し 9%(11%)

抜き 11%(8%)

恵まれ 0.5%(0.8%)

決まり手に関しては、コース別成績と深い相関関係がある。逃げに関してはコース別で説明した通り。ここでは「まくり」に注目してみよう。新機になってまくりは減少気味。1馬力ダウンしたことで、旋回の踏ん張りが利きにくくなっているのは確かだ。全速で握ればパワー負けして流れてしまう。ただ、ターンの腕がある選手はテクニックでカバーできるという面もある。出力低減機において、まくりを決められるか否かはターン力の差が決定的に出ると思われる。全体的にはまくりは減る傾向が見られるが、一部の上位選手や若手が飛躍的にまくりを増やす可能性はあるかもしれない。