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5月20日に29歳の誕生日を迎える鶴本崇文は、98期のやまとチャンプとしてデビュー当初から注目を集めた存在で、序盤は順調だった。デビュー期の成績は3.77。それから順調に勝率を上げて5期目には初のA級昇格を果たし、A1はすぐだろうという雰囲気はあった。しかし、しばらく停滞期がおとずれ、勝率を6点にのせてもA1級には上がれないなど、思った以上に壁は高かった。
初めてA1に昇格したのは持ちペラ終盤の12年前期。この当時は新鋭戦を主体に走っており、これが成績アップのひとつの要因になったといえるだろう。
新鋭戦を卒業するのとほぼ同時期にプロペラ制度が現行のものに変更された。すると、A級をキープすることさえできずにB1級に陥落してしまった。この頃は鶴本の持ち味である攻めていくレースがあまり見られず、消極的だったように感じる。
それから約1年が経ち、鶴本は前期、B級から飛び級でA1級に復帰した。もう新鋭戦を走っているわけではないので、これが本来の実力といっても過言ではないだろう。とはいえ、前回A1になった時のように、ゴリゴリの攻めで上がってきたわけではない。今回はスタートを控えめにして、さばき主体で大敗しないようにしていた。その証拠に1着数15に対して、2着はその約2倍の29、3着は23だった。以前はまくり勝ちも多かったが、前期は差しやまくり差しでの白星が中心。レーススタイルに変化がみられた半年間だった。
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