博多の正月が荒れるわけ

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1月3日から9日までの万舟出現率は19.3%。近況と比較すると比較的高めの数字だった。今回、お年玉を手にした方はどのくらいいるのだろうか。

さて、この数字を大きく引き上げる要因となったのが、福岡のお正月戦。6日間で実に27本の万舟券が飛び出した。出現率37.5%は他のどの場よりもぶっちぎりで高く、またレース数が72もあるので、数字のアヤともいえない。正真正銘「荒れた節」だったのだ。

以前から「博多の正月は荒れる」と地元のファンの間では言われていた。お盆やゴールデンウィークなどの地元戦では、あまりそういう言葉は聞かれない。それはなぜだろうか。その答えは季節と関係しそうだ。

この時期に吹く風といえば、北風である。福岡で北風となると、スタートライン方向においては向かい風となる。通常のセオリーで向かい風といえば、握って回れる風として認識されるが、当地においては「うねり」を発生させる風になる。これにさらに満潮が重なると最悪で、強烈なうねりが選手たちに容赦なく襲いかかる。

今節は節間通して北風が吹き、後半3日間は潮が高い状況でレースが行われた。これが影響してインは壊滅状態。イン勝率は全国で最も低い27.8%で、予選トップの渡辺浩司が準優でまくられたり、優勝戦ではうねりに乗った待鳥雄紀が振り込んだ。さらに“博多ん大将”の藤丸光一がインで1勝も挙げられないなど波乱が相次いだ。冬場の福岡は穴党にとってはドル箱水面となりそうだ。