悔しさでひとかわむけた西山貴浩

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ちょうど1週間前、当欄で取り上げた西山貴浩。「準優に乗り、優出することで誕生日を飾ることができるか」と注目していたが、3日目終了時点で得点率6.00の18位だったものの、4日目の勝負駆けで5着に敗れ、予選敗退が決定。誕生日は敗者戦回りとなってしまった。

西山といえば芸達者で、開会式のパフォーマンスばかりに注目が集まりがちだが、水の上でもしっかりとしたパフォーマンスを発揮する。新鋭時代はスタートが遅く、道中で追い上げるタイプだったため、2~3着型の着取りから「差しの西山」や「マムシの西山」など、若手には珍しいニックネームがついていた。しかし、近年はその殻を破り1着数が急増。勝率も7点付近で安定してきた。

スタイルチェンジのきっかけになったのが、2010年のチャレンジカップだったという。このレースに西山は出場しなかったが、師匠の川上剛を唐津へ車で送り届けた。その時、入り待ちのファンは西山ではなく、川上ら出場選手へ群がる。「同じA級選手なのに…」と悔しくてみじめで涙が出たという。その時に、「来年のチャレンジカップには出る」と決めて、着を拾うレースから、1着を取りに行くための走りをするようになり、リズムが上向いた。その結果、目標を達成し、翌年のチャレンジカップでSG初出場を果たした。