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ビックリしました。一番縁がない大会だと思っていましたので。選ばれた理由は…、顔(ルックス)じゃないことは確かです(笑)。でもたくさんの方が投票してくれたんだなっていうことがうれしいです。それだけ私のレースを見てくれてる人がいるってことですから。倉持莉々ちゃんとかがいないから、その票が流れてきたのかも(笑)。
昨年は成長の年、というか発見の年でした。(レディース)チャレンジカップに初出場できたことが、めちゃくちゃ大きかったです。話せば長くなるんですけど、私、一度A2級に上がった時、その後すぐB1級に落ちたんですよ。勝負駆けの最後の節で、勝率を維持できれば良かったので、欠場すれば大丈夫だったんです。でも欠場するっていう選択肢はありませんでした。以前、(4期通算の)勝率がヤバくて出走回数を散々止めまくったし、言うてもA2級ですし。人生の勝負駆けとかだったら分かりませんけど、A2級キープで1節削るよりは、学ぼうっていう気持ちが強くて。でもその勝負駆けは失敗しました(笑)。
そんな時にある先輩から、ペラ調整のことで教えてもらうことがあって。それは叩かないという選択があるということ。その時はあまり理解することができなかったんですけど、翌節にすごくいいエンジンを引いて、ノーハンマーで過ごしたんです。これまではペラを叩いて失敗していたことが多くて、ステイするのも大事ってわかったんです。結局、私はペラを叩く感性がないのに、気象条件の変化とかですぐペラを叩いて失敗してたんです。なので同じペラの形、ステイしたまま乗って、その変化を知るっていうことをするようになりました。そうしたらまたA2級に復帰することができて。
プロペラ調整って、感性がないとすぐ逆に行っちゃうんです。今も感性があるわけではないですけど、以前より失敗することが少なくなったことは確かです。
そんなこんなでチャレンジカップに行ったんですが、そこで衝撃を受けました。私は同じようにステイしながら走っていたんですけど、SGを走る人たちはペラをバンバン叩くわ、試運転もバンバンするわで…。だって1着を取っても試運転に出るんですよ?あの人たちの感性がスゴすぎて…。SGを目の前で見ることができたことが大きな経験でした。松井繁さんが結構遅くまで試運転盤をつけて走っていたのもビックリしました。すごい貪欲というか、熱量をすごく感じました。
その後のクイーンズクライマックスシリーズで、エンジンが良くなくて成績も悪かったんですが、最後まで諦めずに試運転を続けて、最終日が一番いい状態になっていました。チャレンジカップを走れたおかげです。
女子の賞金ランキングで1位になりました(笑)。予選は3位で準優1号艇だったんですけど、その準優で2着。ただ、優勝戦は4号艇で「こっちの方がチャンスかも」とは思っていました。エンジンは良かったですし。
やっぱり年末に浜田亜理沙さんの優勝を間近に見てたのが良かったです。優勝戦の前日に「翔子は明日、絶対緊張すると思うから、落ち着いて見ててね」って、まさかの私の心配をされて。もちろん緊張して見ましたけど(笑)。人のレースを見て、感動して久々に涙が出ました。中田夕貴ちゃんの初優勝の時は泣けなかったけど(笑)。埼玉の若手は、亜理沙さんの背中を見て頑張っている人が多いです。もちろん私もそのうちの一人ですし。
当時と一番変わったことは、気持ちの面だと思います。私、昔も今も基本的に自分に自信がないんです。勝率がなかった頃は、マイナスのことしか考えなかったです。どん底の時は、仕事のことを考えることも嫌で仕方なかった。悔しくて泣いちゃうくらい。でも今は成績が悪くても、改善策を考えられるようになりました。気持ちが旋回とかの技術の向上にもつながったんだと思います。須藤博倫さんが師匠になってくれたことも大きかったです。須藤さんて、成績が良くても悪くても、人の接し方が変わらないんです。しかも相談とかも私の目線に合わせて、言ってほしいことを言ってくれる。私もこういう人間になりたいなって。私って選球眼がいいですね(笑)。
混合戦で優勝したいです。もちろん女子戦でも活躍したいですけど、せっかく男子選手と一緒に走れる世界なので、それなら混合戦でも優勝したいです。それと…、(クイーンズクライマックスに出場できる)12人に入る!須藤さんにも「あなたは不器用なタイプだから、一歩ずつ階段を上がっていきなさい」って言われ続けてるんですよ。今年初めてA1級にも上がれたし、チャンスはあると思っています。A2級の時には思えなかったことなので。12人に残ることもハードルは高いですけど、一歩ずつ、可能性がある以上、頑張っていきたいです。
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