羽野直也
羽野直也

羽野直也 SPECIAL INTERVIEW

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みんな大好き“羽野きゅん”

その呼び方をされるのは29歳最後の日までにしたいです(笑)。いろいろな番組でもそうやって呼ばれてるみたいですが、僕ももう28歳ですから。可愛いよりもカッコいい方がいいです(笑)。磯山さやかさんが羽野きゅんって言ってくれるのは、いつまでもOKです(笑)。

紆余曲折の前半戦

波乱万丈すぎました(笑)。今年は地元でSGが2つ(芦屋オールスター、福岡メモリアル)。両方とも自力で出られるものではないんですが、今年はここに懸けていました。まずは5月の芦屋、1月からずっとそこを、むしろそこだけのくらいの気持ちで目指してました。

ただ、3月頭の芦屋GIの優勝戦で1号艇になった時、ここでFを切ったらオールスターに出られなくなることは分かってたんですよ。4日目に菊地孝平さんがFした時に「オールスターがなくなった~」なんて話をしていたのもありましたし。分かってたんですけど、芦屋のGIをどうしても優勝したかったんです。芦屋ではフレッシュルーキーをさせてもらったり、ずっと育ててもらってきたので。1号艇だと優勝のチャンスも一番ありますしね。芦屋のSGに出たい気持ちと、芦屋のGIを勝ちたいという気持ちに上下がなかったんです。なので一旦、オールスターのことは忘れて、優勝することだけを考えたんですよ。そしたらFをして優勝もオールスターも全部消えるという…。F休み明けからGIを走れないし、正直、目標を見失ってしまって、メモリアルも無理だなって思うようになって。もちろんグランプリも…。しかもF休みに入る前の若松で転覆した時にじん帯を損傷してしまって。休み中もリフレッシュも何もすることができなかったんです。

そんな中で迎えたオーシャンカップでSG初優勝

優勝戦はあれあれ?って感じでした(笑)。プレッシャーゼロでした。展開があれば、なんてことすら望んでなかったです。とりあえず4着取れたら最高、くらいの気持ち。SGはこれまで2回優出しましたが、6着と5着だったんですよ。枠番は「5」と「2」で。なので正直なところ、その着順を上回れたらな~っていう思いでした。しかも予選最終日の1号艇で負けてたんですよね。もし逃げてたら予選は4位くらいで通過だったんですよ。だから流れがすごく悪かったのもありました。準優は篠崎仁志さんと5、6着争いしてたんですが、前の方がごちゃついて気が付いたら3着、そして2着に上がってました(笑)。

優勝戦も一つのレースとして展開を突いた感じでした。1周2マークに向かう時、磯部誠さんのエンジンがすごく出ていたんですが、差されてなかったので優勝だなって確信しました。

優勝後も特に何かが変わったとかはないんですが、SGタイトルを一つでも持つのと持たないのでは、周りに対する影響力とかが違うのかなとは思いました。

可能性が広がった優勝

GI優勝戦Fのペナルティーで、12月19日までGIを走れないんですよ。罰則が強化される前だったので、F休み明けから半年間です。だから実質的なGI復帰は来年のPGIBBCトーナメントから。GIを走れないことは、クラシックの権利やオーシャンカップの出場ポイントに影響があるので、来年のSGの出場権を取れるか心配でした。

だからオーシャンカップの優勝は、グランプリとか賞金的なこと以外にも大きかったです。オーシャンの出場ポイントが全くなかったけど、前年優勝者枠で出場権を取ることができました。クラシックの権利は一般戦を勝ちまくるしかなかったんですが、少ないSGでチャンスをモノにできました。だから、オーシャンでの優勝は、賞金以上にめちゃめちゃいいタイトルを取ったと思います。

技量面・メンタル面の変化

何かがうまくなったとか、できるようになったとかはないです。もちろん技量面は上がったかもしれませんが、やっぱりメンタル的なことが大きいと思います。GIが走れなくても、根っこの部分のメンタルは安定していたかもしれないです。気持ちをどこまで安定させることができるかどうか。思い込みなのか、経験かは分からないんですが(笑)。

今までならGIを走って優勝戦に乗ってオーシャンカップに出て…みたいな流れが当然と思っていたんです。出ることが大前提というか。それができなくなったことはキツかったけど、周りの先輩の影響が大きかったです。瓜生正義さんや篠崎元志さんもそうですが、仁志さんや前田将太さんなど福岡の強い先輩が身近にいてくれた。優勝したオーシャンカップも仁志さんと将太さんと3人部屋でした。仁志さんには「お前はスースースースー寝てから」って言われたほど、のんびりしてました。

グランプリへの思い

昨年初めてグランプリに出場させてもらいましたが、今年はベスト6での出場を狙いたい。それ以外は考えていません。となると2つのSG(ダービー、チャレンジカップ)をどれだけ頑張れるのか。というか、それに懸けるしかないので。11月の頭ってGIが4つもあるんですよ。だから残りの一般戦を全部優勝したところで、そこで一発優勝されると、賞金的にはあまり意味がないので。逆に分かりやすいです。「あっ、こっちの方がコスパいい」って言われてしまうかもですが(笑)。やっぱりベスト6に残る人ってスゴイ人たちばかりなんですよ。僕もその中に入りたいですね。

今後の目標について

5大競走(グランデ5=クラシック・オールスター・メモリアル・ダービー・グランプリ)で活躍したいです。メダルが欲しい(笑)。GIのメダルは結構持ってるんですが、ゴールデンレーサーになるためには、5大競走で3着以内に3回入らないとダメじゃないですか。選手をやっている以上、ゴールデンレーサーの称号は欲しいです。5年以内には達成したい。グランプリカッパもカッコいいですけど。ゴールデンレーサーしかもらえないウエアがカッコ良かったので、僕も着たいです。

あと、プライベートな目標になるんですが、結婚したいです(笑)。兄も結婚して、弟の諒も結婚したんですよ。僕だけ取り残されてしまいました。ちなみに好きなタイプは優しい子。年上年下っていうのはあまり関係ないですね。まあ予定はないですけど(笑)。