舟券資金の少ない人ほど高配当を好む

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国際基準のルールで行われる自転車のトラックレースのピスト6が今年度後半期の開催を休催することが決まりました。単勝式を前面に売り出したショーアップしたレースでしたが、ギャンブルをする人たちの行動を理解していないために売上が伸びませんでした。

スポーツ新聞やテレビなどのマスコミを一切使わず、SNSだけで人気を作り出すという発想が時代を先取りしすぎていた感じです。さらに入場料、車券、食事などすべてキャッシュレスなので、会場に行ってもスマホがないとレースを見ることすら出来ません。なぜ、多くの人たちがギャンブルをするのか理解しないまま、スタートしたのでしょう。母体の会社はネット社会の勝ち組でした。庶民感覚を持ち合わせていない思い上がりの失敗例です。目が消費者に向いていなかったようです。

多くの人が舟券を買うのは、格差社会の穴埋めをしたいからです。世間では株で儲かったという話を聞きます。ネット社会の勝ち組もいます。株を運用するには、それなりの資金が必要です。毎日の生活に追われていると株どころではありせん。しかし、頭の中ではリッチな生活に憧れるのです。他に手段がないので、手短にある公営競技やパチンコ、パチスロで少しでも格差の穴を埋めようとします。簡単に穴を埋めるために高配当オッズに手を出すのです。そうした人たちが配当の下支えをしています。

桧村賢一

1947年福岡県生まれ。「競艇専門紙・ニュース」を経て、現在は「マンスリーBOAT RACE」のライターとして執筆活動のほか、レジャーチャンネルでのレース解説、BTS市原、岡部、岩間などで舟券塾を定期的に開催している。「舟券を獲る最強の教科書」(サンケイブック)「よくわかるボートレースのすべて」(サンケイブック)などボートレース著書多数。