ボートレース大村

新人のチルト3度は決まらない

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1コースの強い大村で、チルト3度を使用できるようになっています。

デビューして間もない1年くらいの若い選手がチルト3度で6コースからレースに臨むケースも増えています。ただ、チルト3度で結果が出るかと言えば疑問です。

プロペラはチルト3度用のゲージがあれば、それに合わせて叩くことができますが、モーターの調整が必要です。モーターの回転を上げるためにプラグが早く点火するように電気位置を変えなければなりません。燃料が素早く供給できるようにフロートの位置を高くする必要があります。数値に出ない細かな調整があって、初めてチルト3度の威力を発揮できるのです。

スタートにしても5コースの選手に対して舳先が少し覗くような位置取りが必要になってきます。少しでも遅れると5コースの風圧で伸びて行く勢いで止まってしまいます。そういった総合的な力が備わっていないとチルト3度は威力を発揮できません。誰もがチルト3度で勝てるという甘い世界ではありません。

桧村賢一

1947年福岡県生まれ。「競艇専門紙・ニュース」を経て、現在は「マンスリーBOAT RACE」のライターとして執筆活動のほか、レジャーチャンネルでのレース解説、BTS市原、岡部、岩間などで舟券塾を定期的に開催している。「舟券を獲る最強の教科書」(サンケイブック)「よくわかるボートレースのすべて」(サンケイブック)などボートレース著書多数。