ボートレース多摩川

淡水場でまくり差しが決まれば強力機

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淡水と海水の違いは塩分濃度です。海水の中に含まれる塩分は、地域によって多少の差があるものの、約3.5%と言われています。淡水よりも水の密度が濃くなるので、その分だけ浮力が生まれます。選手がレース場の特徴を「水が硬い」「水が軟らかい」とコメントするのは、浮力に関係しています。浮力があれば体重差も小さくなります。淡水で活躍できない重量級が海水場で活躍するのも浮力で説明できます。

淡水の硬い水は反発する力が強いので、スピードのないまくり差しだとボートの舳先が浮き上がり、ボートが暴れる原因になります。スピードをつけたまくり差しで、水の反発のつぶす力があれば抜け出してきます。選手が言う「ターンの押し」が必要になってきます。モーターに力がないと押しが出てきません。淡水のレース場でまくり差しで抜け出す選手がいたら、そのモーターは強力機と見て問題ありません。

桧村賢一

1947年福岡県生まれ。「競艇専門紙・ニュース」を経て、現在は「マンスリーBOAT RACE」のライターとして執筆活動のほか、レジャーチャンネルでのレース解説、BTS市原、岡部、岩間などで舟券塾を定期的に開催している。「舟券を獲る最強の教科書」(サンケイブック)「よくわかるボートレースのすべて」(サンケイブック)などボートレース著書多数。