「勝てない」と思っているのはお客さんだけ

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ボートレーサーの収入はレースで支給される賞金と手当です。副業をやっている現役の選手は少なく、ほとんどが「レースで食っている」のが実情です。選手の募集ポスターで、スポーツの中で長い間「レースで食っていける」を強調した時期がありました。平均年収が1,900万円は魅力です。しかし、1,900万円はあくまでも平均であって、ボート選手の半数を占めるB級選手の平均年収はもっと下です。少しでも上の着順を獲らないと食っていけないわけです。

レースが始まる前に「この選手はいらない」とお客さんが言っても、走っている選手にしてみれば、誰も負けたいと思っていません。負けて嬉しい選手はいません。チャンスがないか考えています。そういう意味では「ここで無理しない」、「人脈で遠慮する」といった考えは、お客さんが勝手に考えているだけです。実力差のあるレースもありますが、マスターズチャンピオンの優勝戦に乗るような選手の実力差はありません。あるとすればモーターの性能差です。その点をしっかりと押さえた舟券が必要です。

桧村賢一

1947年福岡県生まれ。「競艇専門紙・ニュース」を経て、現在は「マンスリーBOAT RACE」のライターとして執筆活動のほか、レジャーチャンネルでのレース解説、BTS市原、岡部、岩間などで舟券塾を定期的に開催している。「舟券を獲る最強の教科書」(サンケイブック)「よくわかるボートレースのすべて」(サンケイブック)などボートレース著書多数。