1周タイムの優劣はタイムを見なくてもわかる

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展示タイムが公表されたのは1989年のボートレース尼崎からです。今は展示タイムの他にほとんどのレース場でオリジナル展示タイムが公表されています。舟券の参考データとして活用しますが、選手もモーターの仕上がり状態を判断するのに使っています。ただ、公表する時間が遅いのが難です。周回展示の印象が薄れ、タイム重視になるリスクがあります。

展示タイムが公表される以前に、選手が自分のモーターの優劣を判断するときにやっていた方法を紹介します。1号艇のときにバックの中央に到達すると、6号艇が大時計前を通過します。その通過位置を頭に入れておき、2周目の同じ位置に来たときに6号艇の位置を確認していました。それで自分のモーターが6号艇よりも前にいるかどうか判断していたそうです。今はスマホがあるので、本場に行けば1周目、2周目の艇間隔を写しておき、後で比較すればタイムを見るまでもなく周回展示のモーターの優劣がわかります。

桧村賢一

1947年福岡県生まれ。「競艇専門紙・ニュース」を経て、現在は「マンスリーBOAT RACE」のライターとして執筆活動のほか、レジャーチャンネルでのレース解説、BTS市原、岡部、岩間などで舟券塾を定期的に開催している。「舟券を獲る最強の教科書」(サンケイブック)「よくわかるボートレースのすべて」(サンケイブック)などボートレース著書多数。