「できた」はボート特有の自慢の言葉

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6艇が1マーク回ったときに、「できた」と大きな声を出すお客さんがいます。競輪、オートレース、競馬では見かけない光景です。「できた」は自分の買った舟券の通りに走っているときに出る言葉です。目の前で走っている光景が、自分で作り上げたシナリオと同じなので、芸術作品が完成したのと近い心境なのです。

ただ、そのまま3周回してくれれば問題はないのですが、2マークで着順変更があり、大きな声を出したお客さんは沈黙することが多くなります。周りから「早く『できた』と叫ぶからや」と笑われます。しかし、これはボートの本質をついている光景です。先行有利なボートレースは、1マークを一番先に抜け出した選手が1着になります。舟券もそこに意識を集中することが大切です。

桧村賢一

1947年福岡県生まれ。「競艇専門紙・ニュース」を経て、現在は「マンスリーBOAT RACE」のライターとして執筆活動のほか、レジャーチャンネルでのレース解説、BTS市原、岡部、岩間などで舟券塾を定期的に開催している。「舟券を獲る最強の教科書」(サンケイブック)「よくわかるボートレースのすべて」(サンケイブック)などボートレース著書多数。