年配ファンの挨拶はクール・ファイブ

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ボートレースを好む客層は、回転の早さを上げる人が多いようです。中央競馬は土日祝と開催日程が少なく、競輪は審議などで確定発表が遅れることもあります。その点、ボートレースは次から次へとレースが進行していきます。デイレースだと年配の常連客ばかりです。若いファンが来場するのは土日かナイターです。

デイレースの常連客のあいさつは決まっており、「今日はではなく、今日もダメだった」です。昭和に流行したクール・ファイブの「長崎は今日も雨だった」をもじった挨拶です。レースの回転の早さは、舟券を買う側がある程度自己防衛しておかないと、舟券資金の消滅の早さにもつながります。年配のボートファンは、そのあたりを心得ており、1レースあたりの金額を抑えるようにしています。長くボートと付き合うノウハウを持っています。学ぶところが多くあります。舟券の売上に大きく貢献しなくても、レース場の賑わいを下支えしている貴重な存在です。

桧村賢一

1947年福岡県生まれ。「競艇専門紙・ニュース」を経て、現在は「マンスリーBOAT RACE」のライターとして執筆活動のほか、レジャーチャンネルでのレース解説、BTS市原、岡部、岩間などで舟券塾を定期的に開催している。「舟券を獲る最強の教科書」(サンケイブック)「よくわかるボートレースのすべて」(サンケイブック)などボートレース著書多数。