ボートレースだけが利用者数の理由

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スポーツ新聞を見ると、競輪や競馬の前日売上の横に入場者数が載っています。ボートレースは利用者数です。ボートが始まった頃からそうしていたわけではありません。1991年までは入場者でした。

それを利用者にしたのは、ボートレースの敷居を低くするためでした。当時、レース場に来る人たちの1人当たりの平均購買額は3万円くらいでした。サラリーマンの小遣いと比較すると、かなりの高額です。「ボートはお金がかかる」と思われると敬遠する一般の人が多くなるのではないか。1人当たりの購買額を下げる方法はないかと考えられたのが利用者数です。すでに場外発売や電話投票もスタートしていたので、利用者数にすると、レース場の入場者の比ではありません。1人当たりは購買額が1万円未満になりました。無理せずにボートレースと付き合えということです。

グラチャンの初日の売上は23億8300万円、利用者数は22万4663人。1人当たりの平均購買額は1万600円でした。

桧村賢一

1947年福岡県生まれ。「競艇専門紙・ニュース」を経て、現在は「マンスリーBOAT RACE」のライターとして執筆活動のほか、レジャーチャンネルでのレース解説、BTS市原、岡部、岩間などで舟券塾を定期的に開催している。「舟券を獲る最強の教科書」(サンケイブック)「よくわかるボートレースのすべて」(サンケイブック)などボートレース著書多数。