セット整備をした選手は「買い」か

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尼崎のグラチャンでは、ピストン2、リング4、シリンダーケースをまとめて交換する「セット整備」をする選手が24名もいました。それまでにも5基セット整備されています。前回の勝率の良いモーターを取り置いており、それと丸ごと交換するやり方です。尼崎のグラチャンでは、セット整備をした選手が正解を出し、優勝戦では上條暢嵩だけが「純正」でした。現モーターの性能に不満があるので、セット整備するわけです。新モーターがマイナーチェンジ(?)しているので性能が落ちているのではないかという声も聞きます。もし、それが本当なら新モーターのセット整備が主流になるかもしれません。本当にマイナーチェンジして性能がダウンしているのか調べてみました。ただ単に前回のモーターの方が、回転ぐせがついていただけかもしれません。可能性としては回転ぐせの方ではないかと思っています。

尼崎 前モーター初使用ベスト30基

最高タイム 1分47秒4
1分47秒台  1基
1分48秒台  9基
1分49秒台  10基

尼崎 現モーター初使用ベスト30基

最高タイム 1分48秒台
1分47秒台  0基
1分48秒台  6基
1分49秒台  16基

タイムだけを比較すると前モーターの方が48秒台を出しているモーターが多いようです。49秒台は現モーターの方が多いので、断定できるデータになっていません。しかし、多少なりとも差があるので、選手の体感上の指摘は合っているのかもしれません。セット整備が、前回のモーターが回転ぐせがついているので良かったのか、それともマイナーチェンジが関係しているのか、もう少し調べてみます。びわこの新モーターでは、水面状況の違いからか明らかに1秒近く1着タイムが遅くなっています。おそらくマイナーチェンジではなく、回転ぐせの方ではないかと思います。いずれにしても舟券作戦に関係してくる重要なものです。セット整備をする選手に注意しておきます。

桧村賢一

1947年福岡県生まれ。「競艇専門紙・ニュース」を経て、現在は「マンスリーBOAT RACE」のライターとして執筆活動のほか、レジャーチャンネルでのレース解説、BTS市原、岡部、岩間などで舟券塾を定期的に開催している。「舟券を獲る最強の教科書」(サンケイブック)「よくわかるボートレースのすべて」(サンケイブック)などボートレース著書多数。