記憶が舟券の邪魔をする

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ボートを知っているといっても、毎日全国でどこかでやっているレースのすべてを見ている人は限られています。記者は担当場のレースについては詳しくても、他のレース場のレースを見ている時間はありません。ボート以外の仕事をしている人は、限られたレースしか見ることができません。舟券を買ったレースなら記憶に残りますが、買わないレースは記憶にすら残りません。

危険なのは、限られた記憶で選手のイメージを固定することです。「この選手はまくりしかしない」と決めつけると、そこから展開の読みも限定されてきます。たまたま見たときに条件が整って捲っただけかもしれません。記憶が舟券の邪魔をするのです。「昔は強かった」の記憶も舟券にとって邪魔なものです。それを避けるには専門紙やマンスリーのレースガイドの決まり手を調べることです。スマホならボートレース日和や艇国バンクに詳しい選手データがあります。選手はモーターが出るようになるとまくりで勝つシーンが増え、モーターが出ないと差しが増えます。

桧村賢一

1947年福岡県生まれ。「競艇専門紙・ニュース」を経て、現在は「マンスリーBOAT RACE」のライターとして執筆活動のほか、レジャーチャンネルでのレース解説、BTS市原、岡部、岩間などで舟券塾を定期的に開催している。「舟券を獲る最強の教科書」(サンケイブック)「よくわかるボートレースのすべて」(サンケイブック)などボートレース著書多数。