期末勝負のボートレース格言

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格言① 「勝負駆けの1号艇は負けない」

級別が上がるほど選手の収入は上がります。月間の稼働日数が増えることに加え、高額賞金レースの出場があるからです。A1級のボーダー上の選手は、期末になると勝率アップのための勝負駆けに出ます。1号艇をもらったレースではスタートを張り込みます。番組の後押しといっても良いようなものも出てきます。過去にA1級勝負駆けの選手を3レース連続で1号艇に入れたレースがありました。当然、勝負駆けは成功です。選手もファンも空気を読んだレースになりました。「ひまひまデータ」に詳しく載っています。

格言② 「勝率アップよりも無事故完走」

級別審査基準の中に事故率があります。事故点合計を出走回数で割った数字です。これが0.71以上になると、いくら勝率を持っていてもB2級です。B2級だと月間稼働日数が少ないので収入が激減です。フライング2本持ちの選手は事故率が高いので、無事故完走で事故率を下げようとします。1回でも選手責任事故を起こすと事故率が0.71以上になりそうな選手もスタートが慎重になります。展開待ちの走りです。

格言③ 「期末のベテランはスタートを行かず」

ベテランになるとボートレースを仕事と割り切って走る選手が多くいます。フライングをせずに期末まで走ってきた選手は、このまま無事故で走りたいと思うようです。期末にフライングをすると来期に入ってから休みを消化しなければなりません。その分、来期は出走回数が減ります。今まで以上に事故を起こせなくなるので、攻めるレースができません。期末のフライングは損です。「中へこみ」が多くなり、荒れるレースになります。
桧村賢一

1947年福岡県生まれ。「競艇専門紙・ニュース」を経て、現在は「マンスリーBOAT RACE」のライターとして執筆活動のほか、レジャーチャンネルでのレース解説、BTS市原、岡部、岩間などで舟券塾を定期的に開催している。「舟券を獲る最強の教科書」(サンケイブック)「よくわかるボートレースのすべて」(サンケイブック)などボートレース著書多数。