穴党は穴党のシナリオしか書かない

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ボートレースは特定のレースを除けば、勝ち上がり制を採用していません。番組編成委員がおり、番組作りをしています。適度に荒れ、適度に本命が入ように組むのが基本です。舟券を買う人の希望を全て満たすのは無理なので、バランス良く中穴と本命を散らしています。

シリーズを通じた売上も考えなくてはなりません。優勝戦が手薄なメンバーになると売上が落ちるので、強い選手を厳しい相手とばかり対戦させるわけにはいきません。ナイターレースになると軽く舟券を買うお客さんが増えるので、そういった客層に合った番組も必要です。舟券資金が回るような番組です。

ところが、穴党と呼ばれるお客さんは、そういった流れを無視して、どうすればレースが荒れるかばかり考えます。6コースからのまくり差しが突き抜けないか、無理なら2着に入らないかと考えてばかりです。それなりに納得できる理由があるので、説得力があります。しかし、6コースが1着になるのは、全国平均で1.9%です。都合の良い話は転がっていません。「穴になる」と聞いても、多少距離を置いて聞いていた方が良いでしょう。

桧村賢一

1947年福岡県生まれ。「競艇専門紙・ニュース」を経て、現在は「マンスリーBOAT RACE」のライターとして執筆活動のほか、レジャーチャンネルでのレース解説、BTS市原、岡部、岩間などで舟券塾を定期的に開催している。「舟券を獲る最強の教科書」(サンケイブック)「よくわかるボートレースのすべて」(サンケイブック)などボートレース著書多数。