井上未都
井上未都

「考えられない」でもレースは成立する

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8月戸田のマクール杯で井上未都が6コースからまくり差しを決めて、デビュー初勝利を挙げました。男子5名、それもA1級が2名いるレースです。井上はデビューして1着0回、2着0回の選手です。恵まれて3着はあっても1着は想定できません。レースが終わった後に「これは考えられない」という声をたくさん聞きましたが、レースは成立しているのです。ボートレースには演技点のようなものはありません。ゴールが全てなのです。どんなに良いレースをしたところで4着なら意味がありません。

ボートレースは配当を出すために考案されたレースです。アクシデントもあれば、ハプニングもあります。そういったことを折り込んで舟券を買うしかありません。舟券で勝負するといった大きな気持ちを持っても構いませんが、そんなレースで「考えられない」ことが起きるかもしれません。

桧村賢一

1947年福岡県生まれ。「競艇専門紙・ニュース」を経て、現在は「マンスリーBOAT RACE」のライターとして執筆活動のほか、レジャーチャンネルでのレース解説、BTS市原、岡部、岩間などで舟券塾を定期的に開催している。「舟券を獲る最強の教科書」(サンケイブック)「よくわかるボートレースのすべて」(サンケイブック)などボートレース著書多数。