風が水面を走れば差しを狙え

{{ good_count }}

この記事は最終更新日から1年以上が経過しています。

競走水面を見ていると、強い風が吹くと波紋が立ちます。風が走るように半円を描いて波紋が広がります。風の向きや強さが一定ではないのが分かります。上から見て分かっても、走る側からすれば波紋は見えません。この波紋がやっかいなのです。スピードの乗った状態で、少しでも波に乗るとボートが跳ねます。ハンドルを切ってサイドを掛けようとした時にボートが跳ねると、横滑りするだけでボートの舳先がターンマークに向いてくれません。これが1コースの選手ならターンマークを外すことになります。まくる選手もボートが跳ねると大きく流れます。誰が得をするかと言えば、小回り差しの選手です。スピードを落とすとボートは跳ねません。サイドの掛かりも良くなります。差し抜けてしまいます。差しに構える選手は1着で売れないので、中穴が飛び出します。

桧村賢一

1947年福岡県生まれ。「競艇専門紙・ニュース」を経て、現在は「マンスリーBOAT RACE」のライターとして執筆活動のほか、レジャーチャンネルでのレース解説、BTS市原、岡部、岩間などで舟券塾を定期的に開催している。「舟券を獲る最強の教科書」(サンケイブック)「よくわかるボートレースのすべて」(サンケイブック)などボートレース著書多数。