スタートが決まらない伸び型は捨て目

{{ good_count }}

この記事は最終更新日から1年以上が経過しています。

チルトはモーターの取り付け角度です。ボートが始まった頃は「アジャスターボルト」といって、穴の開いたところにボルトを差し込んでモーターの取り付けの高さを変えていました。手間のかかる作業だったので、ライナー(板)が代用されるようなり、その後にチルトが登場してきます。チルトはヨーロッパ遠征の時に浮かんだアイデアだそうです。

チルト角度を上げれば、プロペラが水面位置に近づきます。水圧が低いところでプロペラを回すので最高回転数が上がります。ボートの舳先を上げる効果もあり、水の抵抗が減る分スピードが乗ります。ダッシュ戦を選択する選手向きです。ただし、スタートの時に一度でもレバーを放ると、そこからの加速の時間がかかるので伸びが中途半端になってしまいます。まくりたくても内側に合わされるパターンで着外落ちです。

伸び型かどうかは展示タイムを見ればわかります。一発まくりが決まるかどうかは、スタートの切れ順やタイミングを見て判断してください。

桧村賢一

1947年福岡県生まれ。「競艇専門紙・ニュース」を経て、現在は「マンスリーBOAT RACE」のライターとして執筆活動のほか、レジャーチャンネルでのレース解説、BTS市原、岡部、岩間などで舟券塾を定期的に開催している。「舟券を獲る最強の教科書」(サンケイブック)「よくわかるボートレースのすべて」(サンケイブック)などボートレース著書多数。