スタートが揃えば、逃げるか差されるか

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枠なり進入が増えると、スタートの起こし位置がスタート展示と同じような位置になるので、スタートを決めやすくなります。レースの前にはスタート展示の他にスタート練習をやっているので、より正確なスタートを決めることができます。

これが前付けがあるようなレースだと、起こし位置が読めないで、自分の勘頼りにスタートをするしかありません。自信のないスタートだと遅れ気味になるものです。コース取りに動きがあった頃は、「コンマ20を割れば記念クラス」と呼ばれたものです。枠なり全盛の今はコンマ15だと当たり前、SGやGIを走る選手はコンマ13が平均です。これより早い領域に踏み込むとフライングをするリスクがあります。コンマ10~15の間でスタートが揃うのがSGやGIです。

スタートが揃えば、ダッシュ勢のまくりが届きません。1コースが逃げるか、ターンで失敗した時に差されるかです。スリット隊形をイメージできれば舟券作戦も立てやすくなります。

桧村賢一

1947年福岡県生まれ。「競艇専門紙・ニュース」を経て、現在は「マンスリーBOAT RACE」のライターとして執筆活動のほか、レジャーチャンネルでのレース解説、BTS市原、岡部、岩間などで舟券塾を定期的に開催している。「舟券を獲る最強の教科書」(サンケイブック)「よくわかるボートレースのすべて」(サンケイブック)などボートレース著書多数。