落ち目になるとスランプは長い

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7月から級別が更新されています。A1級は全選手数の勝率上位20%です。326名います。この中でA1級をキープできたのは244名、A1級から降級が82名もいます。全体の4分の1です。競輪のS1級は212名おり、昇級は45名です。5分の1なので、ボートの方が級別移動する数が多いことになります。それだけボートは不安定な世界なのです。

ボートの世界が不安定な理由は、同じ規格のモーターを使ってレースをしているからです。ある選手が努力して新しい形のプロペラを考えたとします。それが当たり、モーターを出せて勝ったとしても、そのプロペラを持って帰ることはできません。次に乗った選手が、好成績を残したプロペラのゲージを作れば、そのコピー版が次から次へと広がって行きます。超伸び型で活躍した選手の例を見ればわかると思います。長い間試行錯誤してたどり着いたしても、その優位が保てるのは長くありません。試行錯誤の期間が長ければ長いほど、次の新しいプロペラを発想するのに時間がかかります。落ち目になるとスランプが長くなる理由です。舟券作戦でも落ち目の選手については、大胆に見切る勇気が必要です。

桧村賢一

1947年福岡県生まれ。「競艇専門紙・ニュース」を経て、現在は「マンスリーBOAT RACE」のライターとして執筆活動のほか、レジャーチャンネルでのレース解説、BTS市原、岡部、岩間などで舟券塾を定期的に開催している。「舟券を獲る最強の教科書」(サンケイブック)「よくわかるボートレースのすべて」(サンケイブック)などボートレース著書多数。