少ない記憶で多くを考えるな

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少ない記憶で多くを考えるな

舟券で失敗するケースで多いのは、思い込みです。「この若手は一発決めて高配当を出す」といったものです。確かに一発を決めて高配当を出したことのある若手です。しかし、たまたまスローの選手がスタートで失敗して一発が決まっただけかもしれません。それが証拠に、その後は6着ばかりが並んでいました。専門紙を見れば簡単にわかるはずですが、それをせずに自分の記憶だけに頼ろうとします。高配当を取るには思い切りも大切というのは理解できますが、ほとんど裏付けの取れそうにもない根拠に頼っていても結果は悲惨なものになるだけです。どんなレースでも目を通せるものはすべて目を通した上で、そこからの選択です。これは記憶に関するものだではありません。少ないデータで多くを考えるケースでも同じです。常に自分の考えに見落としがないかチェックするクセを身につけましょう。

桧村賢一（コラムニスト）

桧村賢一

1947年福岡県生まれ。「競艇専門紙・ニュース」を経て、現在は「マンスリーBOAT RACE」のライターとして執筆活動のほか、レジャーチャンネルでのレース解説、BTS市原、岡部、岩間などで舟券塾を定期的に開催している。「舟券を獲る最強の教科書」（サンケイブック）「よくわかるボートレースのすべて」(サンケイブック)などボートレース著書多数。