G3イースタン・ウエスタンヤングの舟券作戦

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GⅢイースタンヤング= 津 6月12日~17日

GⅢウエスタンヤング= 福岡 6月11日~16日

優勝すればGIヤングダービーの出場権

GⅢイースタン・ウエスタンヤングの出場資格は、30歳未満で勝率上位(昨年5月~4月までの1年間)とルーキーSの優勝者の各50名です。優勝すれば、9月20日~25日の日程で多摩川で開催されるGIヤングダービーの出場資格が与えられます。

選考基準は、最初の頃は前年11月~4月までの6ヶ月の勝率で、ルーキーSで優勝しても優先出場はありませんでした。ここらの変更について広報しないと、マスコミ関係でも間違った記事を書くことになります。

出場資格を持っている選手で、新級別のA1級はわずか34名しかいません。 半数ずつに分けると、A1級は出場する50名の内14名なので、3分の1しかA1級がいないことになります。最近の勝率を調べてみても4点台の選手も多く、実力差の大きな大会です。実力差が大きいということは、A1級に実績のあるモーターが当たれば本命決着が多くなります。ただ、A1級でも整備力のない選手が多いので、低調機を引くと簡単に期待を裏切ることがあります。

勝てないA1級、穴を出すB1級を探せ

ボートレーサー養成所ではモーター整備についてかなり詳しく教えます。操縦と同じ時間を割いています。詳しいテキストがありますが、一般の受験勉強と同じで、養成所を卒業するとほとんど忘れてしまいます。本体から整備するよりもプロペラをやった方が即効薬になるからです。プロペラ修整室は満員でも、整備室にはほとんどいません。実力派と呼ばれる選手でも同じです。実績のないモーターを手にした時にパワーアップの術を持たないので、A1級でも期待を裏切る選手が出る一方、予選で高配当を連発するB1級が出てきます。いかにして、そういった選手を早めに見つけ出すかです。負けそうな格上は、前検日に悲観的なコメントをしています。初日の展示タイムが悪ければ惜敗する側に回ると考えて構いません。

1着はスロー発進と決め打ち

若い選手ばかりなので荒れるのではという考えは、ケースバイケースです。昨年は戸田と宮島で開催されましたが、戸田でダッシュ勢が1着を取ったのは16回(22%)、宮島は8回(11%)しかありません。「1着者はスロー発進」から出ると覚えておいて構いません。たまにダッシュ勢が勝つことがあっても、舟券の基本路線を崩さないようにしたいものです。コース取りに関して言えば、前付けをする選手は2、3名のA1級です。枠なりが崩れるレースは波乱を想定した舟券が必要です。

網を広げて中穴を取る

若い選手だから全速で攻めると考えるのは間違いです。平均スタートがコンマ20を超える選手もおり、そんな選手は展開待ちになります。スタートの早い選手がレースの主導権を握りますが、問題はコーナーで競り合うケースです。限界を超えたターンをして事故を起こすので、少ない点数の本命勝負の人にはこの大会は向いていません。1号艇にA1級のレースでも2着、3着が混戦になることが多く、網を広げないと的中は難しくなります。昨年の大会でも3連単で3桁配当は戸田で3回、宮島で7回しかありません。まったく出ない日もありました。

●イースタンヤング・スタートの早い選手

0.12 中村かなえ

0.13 井上一輝澤崎雄哉鈴木雅希上田龍星栗城匠宮之原輝紀

・ 津 ・推奨モーター 45号機、24号機、64号機

●ウエスタンヤング・スタートの早い選手

0.12 石丸海渡中村桃佳羽野直也實森美祐

0.13 鈴谷一平勝浦真帆

・福 岡・推奨モーター 14号機、43号機、73号機

桧村賢一

1947年福岡県生まれ。「競艇専門紙・ニュース」を経て、現在は「マンスリーBOAT RACE」のライターとして執筆活動のほか、レジャーチャンネルでのレース解説、BTS市原、岡部、岩間などで舟券塾を定期的に開催している。「舟券を獲る最強の教科書」(サンケイブック)「よくわかるボートレースのすべて」(サンケイブック)などボートレース著書多数。