1号艇で1周タイムが悪ければ不安あり

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展示タイムが公表されるようになったのは1986年(昭和61年)尼崎ボートからです。最近は展示タイムに加えて周回展示に関する様々な情報が提供されるようになりました。展示情報という名称がほとんどですが、オリジナル展示タイム、まわり足情報と呼んでいるレース場もあります。

周回展示は伸びに近い領域のタイムを計測しています。レースで重要な出足、回り足はここでは反映されません。それをカバーするのが展示情報です。1周(半周)タイム、回り足、直線の3項目が加えられます。

選手が関心を持っているのが1周タイムです。予想屋さんがストップウォッチを持って計測していたタイムです。36秒前後ですが、選手が関心を持つのは、レースに必要な足色がすべてそこに入っているからです。特に1号艇は波のないところを走るので、波の抵抗も少なくタイムが出て当然です。もし1号艇で1周タイムが出ないとすると、ターンで流れる。ターンしてから押す力がない、直前で伸びないといった、何かしらマイナス要因があるということです。1号艇で1コースを取ったとしても、負ける要因があると考えて舟券作戦を立ててください。

前節の多摩川で全機電気一式を交換する事例がありました。トランジスタの部品不良のようです。日本の電子部品メーカーの製品のようです。

全機部品交換は過去にもありました。軽量燃料タンクを投入したところ、燃料の落ちが悪くなりエンストが起きました。それで直ぐに旧型の燃料タンクに取り替えました。プロペラの外形が大きくなったときは、排気口をカットする作業に追われたとか。テストで合格しても実戦の過酷な使い方に耐えられないものがあるということでしょう。

桧村賢一

1947年福岡県生まれ。「競艇専門紙・ニュース」を経て、現在は「マンスリーBOAT RACE」のライターとして執筆活動のほか、レジャーチャンネルでのレース解説、BTS市原、岡部、岩間などで舟券塾を定期的に開催している。「舟券を獲る最強の教科書」(サンケイブック)「よくわかるボートレースのすべて」(サンケイブック)などボートレース著書多数。