ボートを覚えた時の強い選手は限定商品

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ボートを覚えた時の強い選手は限定商品

ボートレースを覚えた時に活躍していた選手や舟券を取らせてもらった選手の名前は忘れないものです。特にSGの優勝戦で舟券を取ると、優勝した選手が最強のように思えます。その記憶が長い間残るものです。SGで優勝すると、ほぼ年末のグランプリに出場できます。それでまた大きくクローズアップされることになります。ボートのテレビ番組を製作している人にも同じような傾向が見られます。何回も同じ選手を取り上げて特集するので、実績以上に人気が出てしまいます。しかし、一歩下がってSGの優勝者を見ると、そのほとんどが実績のあるモーターを手にして優勝した選手です。選手に実力差はありますが、SGに出場するクラスになると、外から見ているほど選手は実力差を感じていません。選手から話を聞いても「モーターを出すからな」という答えがほとんどです。モーターが出ていなければ優勝しなかったになるのです。自分の記憶だけを頼りにしても時代の流れは読めません。舟券作戦では自信過剰が一番危険です。

桧村賢一（コラムニスト）

桧村賢一

1947年福岡県生まれ。「競艇専門紙・ニュース」を経て、現在は「マンスリーBOAT RACE」のライターとして執筆活動のほか、レジャーチャンネルでのレース解説、BTS市原、岡部、岩間などで舟券塾を定期的に開催している。「舟券を獲る最強の教科書」（サンケイブック）「よくわかるボートレースのすべて」(サンケイブック)などボートレース著書多数。