勝率ダウンを避けて1回希望

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勝率ダウンを避けて1回希望

A2級の勝率を持っているのに、期末のレースで低調機を引いた選手は、勝率を落としたくありません。そんな時にやるのが「1回希望」です。毎日1回しか走らないので、勝率をキープできます。2回走りだと6日開催で10走します。6着を並べる一気に勝率が下がります。1回希望を出せば6走で済みます。出走回数が少ない分、勝率の下がり方が減ります。ただし、1回希望を出した選手は、賞典除外になり、いくら成績が良くても準優に乗れません。

事故率を減らすために無事故完走

級別審査の項目の中に事故率があります。どんなに高い勝率をマークしても、事故率が0.71以上だとA1級になれないどころか、B2級に落ちる危険もあります。事故率が0.71以上の選手にすれば、期末のレースは「事故率減らし」になります。フライング2本持ちの選手が20走も連続して6着を並べたことがありました。それも明らかな事故率減らしです。

8項、退会勧告回避で49走打ち止め

期末になると出場辞退や途中帰郷する選手が出てきます。強い選手は該当しません。決まって勝率を持っていない若手かベテランです。これは4期トータル(2年間)で勝率が3.80未満だと、選手会から退会勧告を受けます。ただし、1期の出走回数が49走未満だと、来期を含めた期と合わせて1期とカウントされます。さらに8項といって事故率が1.00以上、勝率が3.00未満だと6ヶ月間の出場停止があります。これも49走で止めれば8項の適用を免れます。

桧村賢一

1947年福岡県生まれ。「競艇専門紙・ニュース」を経て、現在は「マンスリーBOAT RACE」のライターとして執筆活動のほか、レジャーチャンネルでのレース解説、BTS市原、岡部、岩間などで舟券塾を定期的に開催している。「舟券を獲る最強の教科書」(サンケイブック)「よくわかるボートレースのすべて」(サンケイブック)などボートレース著書多数。