超伸び型の次の選手は優出できない

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チルトをMAXに上げる選手が増えています。内寄りからレースをする出足重視の選手と超伸び型にする選手とでは、プロペラの形が違います。プロペラの形を変えるには、プロペラゲージに合わせてプラスチックのハンマーで叩いて修正します。20本くらいのプロペラゲージを使い、いろいろな角度からプロペラを叩きます。

伸び型のプロペラだと直線は伸びますが、ターンで回転が上がらず失敗します。最悪のケースは転覆などの事故に繋がります。実際に超伸び型のモーターを引いたばかりに、次の1走目で転覆した選手もいました。そのことで、超伸び型にした選手に対して「おまえの好き勝手にプロペラを叩くな。後で引いた選手が迷惑する」とクレームをつけた選手もいたほどです。それほど伸び型のプロペラを出足型にするのは難しいということです。叩き直すにしても時間が掛かります。そのため序盤でポイントを稼げず、予選突破ができません。前回使用者と相性の悪い選手は、序盤で苦戦すると思って間違いありません。

桧村賢一

1947年福岡県生まれ。「競艇専門紙・ニュース」を経て、現在は「マンスリーBOAT RACE」のライターとして執筆活動のほか、レジャーチャンネルでのレース解説、BTS市原、岡部、岩間などで舟券塾を定期的に開催している。「舟券を獲る最強の教科書」(サンケイブック)「よくわかるボートレースのすべて」(サンケイブック)などボートレース著書多数。