勝負駆けに過度の期待をするな

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予選最終日になると、勝負駆け情報がアップされます。あと何点取れば準優に乗れるかの情報です。3日目までの得点によって準優当確や勝負駆けの選手が色づけされて表示されます。必要着順もわかる仕組みです。しかし、予選が終わってみると、勝負駆けを成功させた選手は1名か2名です。大げさに取り扱う割りに、内容はありません。

理由は簡単です。誰もが準優に乗りたいからです。準優当確だからといっても、今のルールでは予選得点率順に枠番が決まります。1コースが有利な最近のレースでは、ひとつでも内側のコースが欲しくなります。1号艇ならベストです。SGで優勝する選手は、予選得点率1位、準優1着を取り、優勝戦で1号艇をもらう選手です。当確だからスタートを行かないと言うのは、現実を見ていない人です。解説者にとって勝負駆けの選手がいれば、しゃべりが楽になるだけのことです。みんなが勝負を懸けているなら、敢えて勝負駆けなど考える必要はありません。普段のレースと変わらないという考えで舟券作戦を立てて下さい。

桧村賢一（コラムニスト）

桧村賢一

1947年福岡県生まれ。「競艇専門紙・ニュース」を経て、現在は「マンスリーBOAT RACE」のライターとして執筆活動のほか、レジャーチャンネルでのレース解説、BTS市原、岡部、岩間などで舟券塾を定期的に開催している。「舟券を獲る最強の教科書」（サンケイブック）「よくわかるボートレースのすべて」(サンケイブック)などボートレース著書多数。