部品交換情報を舟券に活かす方法-1

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●モーターの所有は、レース場とは限らない

ボートレースで使用しているモーターは「ヤマト331型」で、約400点の部品で構成されています。使用期間は1年間で、毎月2場平均で新モーターに切り替えています。1台の価格は約60万円です。SGやプレミアムGIを開催するレース場は、モーターを65台以上保有しなければなりません。

モーターを所有するのは、レース場とは限りません。施設会社や整備を担当する会社などがあります。平和島は平和島整備株式会社、多摩川は多摩川ボートシステム株式会社がオーナーになっています。レース場がモーターを所有していても、整備だけを担当会社へ委託するところが増えてきました。

●部品交換は選手が勝手にできない

抽選で割り当てられたモーターは、自主整備といって、選手個人が整備します。転覆整備以外は、他の選手のモーター整備を手伝うことはできません。モーターをパワーアップしたいときに部品交換をしますが、自由にできるわけではありません。整備士に相談し、許可が出て初めて部品交換ができます。

モーターを1年間使用するために、新モーターのときは、事故でもない限り部品交換を制限しているレース場があります。そのため、新モーターのときは想像以上にモーター差があり、優出するモーターは連続して優出する傾向です。

部品交換は何でもできるわけではありません。認められているのは、電気一式、ピストン、リング、キャブレータ、ギヤケース、クランクシャフト、シリンダーケース、キャリアボデーの8部品です。

プロペラは事故で破損したり、ヒビが7ミリ以上入ったときに競技委員長の許可をもらってから交換します。前検日にヒビが入っていないのに、シリーズ途中でヒビが入って交換する場合は、原則選手がプロペラ代を負担します。

桧村賢一

1947年福岡県生まれ。「競艇専門紙・ニュース」を経て、現在は「マンスリーBOAT RACE」のライターとして執筆活動のほか、レジャーチャンネルでのレース解説、BTS市原、岡部、岩間などで舟券塾を定期的に開催している。「舟券を獲る最強の教科書」(サンケイブック)「よくわかるボートレースのすべて」(サンケイブック)などボートレース著書多数。