新潮流 超伸び型仕上げの舟券ポイント
{{ good_count }}
この記事は最終更新日から1年以上が経過しています。
新潮流 超伸び型仕上げの舟券ポイント
今年1月に澤大介(三重)が「アウト卒業宣言」をしました。澤といえば、阿波勝哉(東京)と共にアウト専科で活躍してきた選手です。澤がアウト屋から卒業すると決めたのは、記念に行ってアウト1本だとレースに参加させてもらえないことを痛感したからです。澤がアウトを卒業した今、アウト専科は小川晃司(福岡)と阿波の2人しかいません。小川は差しから追い上げるタイプ、阿波はチルト3度を使っていません。
こうした流れの中で、突然出てきたのが「超伸び型」と呼ばれる選手です。男子では菅章哉(徳島)がチルト3度で活躍、女子は高田ひかる(三重)が7点を超える勝率を残す大活躍です。高田に影響を与えたのが藤山翔大(大阪)です。
ただ、高田と藤山はチルト3度は使いません。チルト3度を使っているのは菅の他に、伏田裕隆(千葉)と松瀬弘美(静岡)の3選手だけです。宮島周年では和田兼輔(兵庫)、市川哲也(広島)までチルト3度にしていましたが、菅のような伸びは引き出していません。伸び型仕上げは、この他にも佐藤大佑(千葉)、宇留田翔平(三重)、山下夏鈴(三重)、鈴木慶太(静岡)がいるくらいで、佐藤を除けば舟券の貢献度は期待できません。
従来のアウト専科と違うところは、枠なり進入をするということです。こうした新潮流が拡大していくのかどうか、注目です。
(集計・BoatAdviser)
●超伸び型3強のコース別成績
4561 藤山 翔大(大阪)
決まり手 回数(比率)
逃げ 20(37.0%)
まくり 32(59.3%)
まくり差し 1(1.9%)
差し 0(0.0%)
抜き 1(1.9%)
恵まれ 0(0.0%)
《 進入コース別成績 》
進入回数 出走 着順成績 平均 平均
コース (比率) 回数 1着-2着-3着 1着率 2連率 3連率 勝率 ST S順
1コース 33(22.8%) 33 21- 4- 3 63.6% 75.8% 84.8% 8.55 .17 3.48
2コース 29(20.0%) 29 10- 4- 5 34.5% 48.3% 65.5% 6.72 .18 3.72
3コース 23(15.9%) 23 12- 5- 2 52.2% 73.9% 82.6% 7.96 .15 2.39
4コース 32(22.1%) 32 9- 4- 7 28.1% 40.6% 62.5% 6.03 .15 3.16
5コース 16(11.0%) 16 2- 3- 3 12.5% 31.3% 50.0% 5.06 .18 3.38
6コース 12(8.3%) 12 0- 1- 2 0.0% 8.3% 25.0% 3.33 .22 5.17
3コースからのまくりに威力、外隣が2着
展示1番時計を連発していますが、チルトは0度で走ることが多いようです。上げても0.5度なので、超伸び型に仕上がることはありません。コース取りは枠番主張です。好成績は3コースで、まくって1着を取ります。その他のコースは期待したほどの成績を上げていません。3コースからまくって勝つときの2着は4コースの入る選手です。
4571 菅 章哉(徳島)
決まり手 回数(比率)
逃げ 14(31.1%)
まくり 26(57.8%)
まくり差し 2(4.4%)
差し 1(2.2%)
抜き 2(4.4%)
恵まれ 0(0.0%)
《 進入コース別成績 》
進入回数 出走 着順成績 平均 平均
コース (比率) 回数 1着-2着-3着 1着率 2連率 3連率 勝率 ST S順
1コース 21(17.1%) 21 14- 2- 2 66.7% 76.2% 85.7% 8.52 .14 2.43
2コース 16(13.0%) 16 3- 8- 0 18.8% 68.8% 68.8% 6.94 .15 2.38
3コース 21(17.1%) 21 7- 6- 2 33.3% 61.9% 71.4% 7.00 .15 2.62
4コース 23(18.7%) 23 10- 3- 1 43.5% 56.5% 60.9% 6.78 .16 2.91
5コース 19(15.4%) 19 3- 3- 7 15.8% 31.6% 68.4% 6.26 .16 3.53
6コース 23(18.7%) 23 8- 2- 2 34.8% 43.5% 52.2% 6.57 .13 2.65
コースによってチルトを変えるが、1、4コースで1着
枠なり進入で、1コースからのレースではチルト0度にします。入るコースによって着順傾向がはっきりしているので、それに合わせた舟券を買う必要があります。チルト3度で走るのは5、6コースからのレースのときですが、5コースだと3着が増えます。チルト3度だから「1着か着外」にはなりません。展示1番時計でないときは中間着です。
4804 高田 ひかる(三重)
決まり手 回数(比率)
逃げ 14(31.1%)
まくり 24(53.3%)
まくり差し 2(4.4%)
差し 3(6.7%)
抜き 2(4.4%)
恵まれ 0(0.0%)
《 進入コース別成績 》
進入回数 出走 着順成績 平均 平均
コース (比率) 回数 1着-2着-3着 1着率 2連率 3連率 勝率 ST S順
1コース 20(23.3%) 20 15- 1- 3 75.0% 80.0% 95.0% 9.05 .21 3.90
2コース 17(19.8%) 17 8- 3- 0 47.1% 64.7% 64.7% 7.18 .16 3.24
3コース 15(17.4%) 15 7- 3- 1 46.7% 66.7% 73.3% 7.80 .19 3.27
4コース 16(18.6%) 16 11- 0- 2 68.8% 68.8% 81.3% 8.31 .13 2.25
5コース 9(10.5%) 9 3- 0- 1 33.3% 33.3% 44.4% 5.78 .21 3.33
6コース 9(10.5%) 9 1- 1- 0 11.1% 22.2% 22.2% 3.67 .20 4.00
チルト3度を使わず超伸び型でまくりを決める
藤山翔大のプロペラの影響を受けているので、チルトを上げずに超伸び型に仕上がります。軽量の強味で藤山よりも伸びをアピールできます。1着取りは1、4コースで、4コースからだとまくりで勝ちます。ただし、外隣を連れてくるとは限らず、筋舟券は成立しません。5、6コースだとスタートが合わず、たまに一発決める程度です。
1947年福岡県生まれ。「競艇専門紙・ニュース」を経て、現在は「マンスリーBOAT RACE」のライターとして執筆活動のほか、レジャーチャンネルでのレース解説、BTS市原、岡部、岩間などで舟券塾を定期的に開催している。「舟券を獲る最強の教科書」(サンケイブック)「よくわかるボートレースのすべて」(サンケイブック)などボートレース著書多数。