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尼崎MB大賞は、昨年から「インプールをぶち破れ!まくってちょーだい!!」のサブタイトルが付くようになりました。しかし、昨年の大会でまくりが決まったのは、全72レース中14回で、4コースまくりは2回、6コースまくりも2回、5コースからのまくりは0回でした。3コースからのまくりは7回も決まりましたが、かつての「センタープールだからセンターが決まる」といったイメージではありませんでした。
選手持ちプロペラが廃止になり、モーターの最高回転数を200回転落としたヤマト331型モーターを使用するようになってからというもの、ダッシュまくりが決まらなくなっています。
●尼崎の1、4コース1着率の変化
年度 1コース1着率(平均S) 4コース1着率(平均S)
2005年 29.8%(0.20) 16.4%(0.18)
2010年 40.3%(0.20) 14.8%(0.19)
2015年 52.4%(0.18) 12.0%(0.17)
2020年 59.3%(0.17) 8.9%(0.16)
●まくりが決まる3条件
・助走距離を犠牲にした前付け
・中ヘコミのスリット隊形
・チルトを上げて伸び型仕上げ
尼崎ピットから2マークまでの距離は94mと住之江の120mと比較すると短めです。スローダウンの位置が同じなら、1コースの進入は深くなります。前付けなどがあると、さらに助走距離が短くなり、加速が付かないままスタートラインを通過しなければならなくなります。こんなときにカドに入った選手が伸びていれば、まくりを想定した舟券を買って下さい。今回は西島義則と深川真二がいるので、前付けのレースが増えてきます。
●4コース1着率30%以上(集計・過去6ヶ月)
順位 選手名(支部) 1着率 決まり手 まくり まく差 差し 抜き
1 畑田汰一(埼玉) 42.3% 6 2 2 1
2 藤山翔大(大阪) 40.0% 6 2 0 0
3 石渡鉄兵(東京) 38.1% 5 1 2 0
4 佐藤隆太郎(東京) 33.3% 2 2 1 1
5 松下一也(静岡) 32.1% 6 2 1 0
6 井上忠政(大阪) 31.8% 2 2 1 2
7 佐藤翼(埼玉) 31.2% 2 2 1 0
過去6ヶ月間の4コース1着率が30%を超えている選手を調べてみると、関東圏の選手が目立っています。戸田や平和島のようなダッシュ勢が活躍する水面をホームプールにしている選手です。ただし、誰もがまくって勝っているわけではありません。畑田と石渡がまくりを得意にしているのに対して、佐藤隆太郎と佐藤翼はまくり差しや差しで1着を取っています。ここらを1着で想定するときは、内側の選手を2着にする必要があります。
伸び型仕上げの藤山や松下が1着を取るときは、外側の選手を2着に持ってこなくてはなりません。伸び型仕上げは、展示タイムに反映されるので、タイムのチェックは欠かせません。伸び型に仕上がっていないときは、まくりが決まらないと判断しても構いません。
尼崎の過去3年間で4コースからの1着率が30%を超えているのは、川北浩貴、辻栄蔵、井口佳典、森高一真、松下、上野真之介、藤山、上村純一、永井彪也、井上がいます。SG級が一般戦で走ったときに4コースから1着を取ったからです。
過去6ヶ月間でも名前の挙がっている藤山、松下、井上が4コースに入ったときは狙い頃です。
●4コース1着率0%(集計・過去6ヶ月)
西島、深川、山地正樹、上條嘉嗣、深谷知博、羽野直也、川原祐明
西島、深川はコース取りで動くので、4コースからの1着なしは理解できます。4コースに入るレースがないと思って下さい。
意外なのが深谷と羽野です。SGやGIで走る機会が多いので、簡単には勝たせてもらえないというところでしょう。
1947年福岡県生まれ。「競艇専門紙・ニュース」を経て、現在は「マンスリーBOAT RACE」のライターとして執筆活動のほか、レジャーチャンネルでのレース解説、BTS市原、岡部、岩間などで舟券塾を定期的に開催している。「舟券を獲る最強の教科書」(サンケイブック)「よくわかるボートレースのすべて」(サンケイブック)などボートレース著書多数。
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