一本買いより延縄(はえなわ)買い

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パチスロの規制が厳しくなったこともあって、ボートに若いお客さんが増えています。ある程度、お金を投入して爆裂を期待するパチスロに慣れた若い世代は、ボートでも結構なお金を使います。「万張り」といって1点に1万円を使うお客さんも珍しくありません。全レースするわけではなく、レースを絞って万張りするので的中率も高くなります。しかし、ボートは「人の邪魔をして勝つ競技」なので、邪魔の度合いが過ぎて「競り合い」といったことが日常的に起きます。一本買いすればするほど当たり券が遠のく仕掛けです。1人で舟券を買うのならどんな買い方をしても構いませんが、グループで来ると、ついつい男気を出した買い方になってしまいます。舟券の券売機ができて一番喜んでいたのは、見栄で舟券を買っていた人たちだと言われています。偶然性で決まることの多いボートだけで、延縄漁のように「数打てば当たる」といったやり方も必要です。

桧村賢一

1947年福岡県生まれ。「競艇専門紙・ニュース」を経て、現在は「マンスリーBOAT RACE」のライターとして執筆活動のほか、レジャーチャンネルでのレース解説、BTS市原、岡部、岩間などで舟券塾を定期的に開催している。「舟券を獲る最強の教科書」(サンケイブック)「よくわかるボートレースのすべて」(サンケイブック)などボートレース著書多数。