ボートレース鳴門

鳴門

【ボートレース鳴門(鳴門競艇場)】全国屈指の穴水面!レースの特徴や傾向を徹底分析し、予想・攻略に生かす

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「鳴門のうず潮」で有名な鳴門海峡のすぐ近くに小鳴門海峡があります。その海峡の一角、塩田跡地にできたのがボートレース鳴門です。コバルトブルーの海水は美しく、競走水面を泳ぐ魚が見えるほどです。バック水面を拡幅してからまくりが決まるようになり、3連単の万舟出現率が高くなっています。





【ボートレース鳴門攻略のポイント】風が予想に大きく影響、冬の追い風は要注意

小鳴門峡に面していますが、レースコースの周囲を防波堤で囲っています。潮位の変化はあるものの、大きな流れはありません。

ターンマークなどの水上施設は、ほぼ一直線に並んでいます。ただ、スタートをしてから1マークが近づくにつれてホーム側が狭くなっています。スターン側の岸壁が斜めになっているため、スタートライン上の幅が55mに対して、1マークとスタンド側での距離は45mしかありません。ターンマークを振っていなくても、実質振った状態です。ダッシュ勢が内側へと絞るかたちになります。

1マークを回って2マークへ向かうときに、バックのセンター位置を走れば、きれいに2マークを回ることができる。先行有利な水面です。

以前は小回り有利でしたが、1マークのバック側を80mに拡幅して全速で攻めるレースが多くなりました。

小鳴門峡が風の通り道になっているので、風がレースに影響します。特に冬場は季節風(追い風)が強いと1マークが波立ち、安定板、周回短縮でレースが行われます。インが回れないこともありレースはもつれます。





【荒れやすい穴水面】インコースが苦戦気味な傾向で、全コース狙えるのが特徴。展示で確認したい波と風速



2024年3連単配当分布

配当出現率
100~990円12.3%
1000~2990円36.1%
3000~4990円14.3%
5000~9990円16.7%
1万円以上18.5%
5万円以上2.1%


2024年の万舟出現率は20.7%で全国で最も高く、3連単平均払戻金の8315円も全国トップでした。

1コース1着率49.0%は全国22位とインが弱く、2コース1着率15.1%(同6位)、3コース1着率14.7%(同3位)、4コース1着率11.9%(同5位)、5コース1着率7.5%(同2位)、6コース1着率2.0%(同9位)と、どのコースも狙えるレース場です。

決まり手は逃げが45.6%で全国22位と低く、まくり17.1%(同7位)、まくり差し12.7%(8位)、差し15.1%(3位)、抜き9.0%(2位)と、それぞれ全国平均を上回っています。まくりがよく決まっていますが、全国的にみると差しと抜きの多さが目立ちます。

1マークに行くにしたがって艇団が密集するようになるので、1コースの逃げは楽ではありません。ボートレース戸田に似た展開が多いようです。伸び型にした選手がいれば、1マークで攻めるのが基本パターンです。1マークが狭いので、これに1コースが反発する展開も見られます。攻める選手をマークしてまくり差しを決めてくると高配当が飛び出すパターンです。

追い風が強い日は、まくっても流れてしまうので、基本は差しコースの2、4コースが台頭してきます。舟券作戦を立てる際は展示で波高や風速を必ず確認し、狙いを定めておきましょう。

万穴の出現率も高いので、つねに波乱を想定した舟券を買ってみて下さい。

シード番組を1R~4Rで実施しています。1R「とるならなると」はA級を1号艇、他がB級で1コース1着率が70%超えです。



2024年1着決まり手(%)

コース1着率2着率3着率逃げまくりまくり差し差し抜き
1コース49.019.19.745.63.2
2コース15.124.916.93.89.71.5
3コース14.719.619.77.04.31.71.6
4コース11.916.919.64.53.42.71.3
5コース7.513.218.71.54.30.51.0
6コース2.06.515.70.30.80.50.4


【季節別データ攻略】予想に生かせる!四季別情報

<春>5コースのまくり差しが狙い

気温が上がってくるこの時期は、向かい風の日が多くなります。しかし、春の嵐が吹く日以外はほとんど風の影響はありません。満潮、干潮で潮の動きがありますが、レースに大きく影響する程ではありません。自在水面の本領発揮で、レースは常に波乱含みです。人気の1コースよりも5コースからのまくり差しが配当妙味がありそうです。

<夏>気温が高い日はカドまくり、その外のまくり差しも

夏場はあまり風が吹きません。海風といっても、大毛島がレース場の前にあるので遮ってくれます。満潮、干潮の潮の動きがありますが、最大でも1mくらいです。岸壁の岩肌が見えるようになれば水面も静かになります。気温が上がるとスローが苦戦し、ダッシュのカドがまくります。それをマークしたまくり差しも決まるようになります。

<秋>満潮時は差し率上昇!道中逆転のシーンも増える

中秋の名月の頃は、鳴門の渦潮の見頃です。観潮船が渦潮の近くまで接近すると、船が吸い込まれそうに傾きます。そんな潮位差が大きくなる秋は、満潮時に水面がザワつきます。インから攻める選手がターンで流れる場面が多くなり、そこをうまく差す選手が好成績を残します。道中逆転のシーンも増えて最後まで目が離せません。

<冬>イン逃げ大苦戦、波乗り巧者をチェック

小鳴門海峡は風の通り道になっています。冬型の気圧配置になると、かなり強い追い風が競走水面を吹き抜け差し水面となります。安定板を装着してレースをする日も多くなり、満潮時の1マークが荒れます。2マークも波立つようなら、道中の追い上げが期待できる、波乗り巧者を軸にしてボックス買いがおすすめです。

【土屋幸宏の思い出】初参戦時に2コースまくりが炸裂

水面は1マークが狭く、スタートで後手を踏むと包まれるので、スタートには気を使いました。

初参戦の1走目に2コースからまくって勝ちました。内がスタート少し遅れ気味で、外も覗いてきていたので、思い切って握ったら正解でした。まさに、まくりが決まりやすい水面です。

とにかく水が綺麗で、魚が泳ぐ姿を見ることができます。水面を覗いてみて下さい。


【ボートレース鳴門の特徴まとめ】

・鳴門は荒れやすいコースで、万舟券・高配当のチャンスが多い。

・特に風と波の状況が鍵。展示での情報確認を徹底し、水面コンディションに応じた舟券作戦の使い分けが必要。

・穴党にとっては特に楽しめるレース場。


地理的要素

・鳴門海峡の近く、小鳴門海峡の一角に立地。

・美しいコバルトブルーの海水で透明度が高く、魚が見えることもある。


水面特徴

・1マークのバック側が拡幅されたことで、まくりが決まりやすくなり、万舟出現率が高くなった。

・スタートラインから1マークまでのホーム側が狭く、実質的にターンマークを振った状態。

・ダッシュ勢が内側に絞りやすい構造になっている。

・バックストレッチのセンターを通れば2マークをきれいに回れるため、先行が有利。


気象条件のポイント

・小鳴門海峡は風の通り道で、特に冬場は強い追い風がレースに大きな影響を与える。

・冬には安定板の装着や周回短縮が行われることもある。


土屋幸宏

1984年宮城県生まれ。早稲田大学卒業後、北海道新聞記者を経て、2011年にボートレーサー(109期・埼玉支部)になる。2019年に引退し、現在はマンスリーBOAT RACE編集長となり、『ボートレース学習塾』の連載や『土屋幸宏ボートレース24場攻略ガイド』を出版。ボートレース場の公式YouTubeチャンネルにも出演し、“新聞記者&レーサー”としての経験を基に、ボートレースを分かりやすく伝えることをモットーとして活動する。