
戸田
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7月1日から6日までGⅡ「モーターボート大賞~全国地区代表戦~」、そして26年3月2日から7日までGⅠ「児島キングカップ」を開催するボートレース児島。現在はスタンド工事中で、9月中旬からはレースを休催し、12月中旬にスタンドが一部プレオープンする予定です。
岡山県倉敷市にある瀬戸内海の一角を区切った風光明媚なレース場です。冬場を除けば風の影響はあまり受けません。干満の潮位差は2mを超えて、潮位の変化によってレース傾向も変わります。対岸の堤防を見れば潮位の変化が読めます。満潮時は水面がうねって逃げと差し、干潮だとスピードが主体でまくりの出番も増えます。
児島は瀬戸内海に面しているといっても湾内にあり、台風でも来ない限り、風の影響も少なく、1年を通じて穏やかな水面です。
1マークのバック側は92mと広く、1コースからもスピードを持ったターンをすることができます。ピットから2マークまでの距離は101mと短く、枠なり進入が多くなります。
6コースは200m付近の起こし位置が狭くなっていて直進できないため、4・5コースに対しても分が悪く、慣れていないとスタートが上手く決まらない可能性があるので注意が必要です。
潮は1マークと2マークのバック側から入ってきますが、スタートや旋回に大きく影響するような流れにはなりません。干潮時はスピード水面ですが、満潮時は水面全体がうねる感じがあります。捨て石で造った堤防が黒っぽく濡れているかどうかで、潮位の変化を読みとることができます。
2024年1着決まり手(%)
進入 | 1着率 | 2着率 | 3着率 | 逃げ | まくり | まくり差し | 差し | 抜き |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 56.5 | 18.3 | 8.3 | 53.2 | ー | ー | ー | 2.9 |
2 | 13.6 | 26.0 | 17.7 | ー | 2.4 | ー | 10.0 | 1.2 |
3 | 12.1 | 19.6 | 19.4 | ー | 4.1 | 5.2 | 1.6 | 1.2 |
4 | 10.1 | 18.3 | 21.9 | ー | 3.7 | 2.5 | 2.6 | 1.1 |
5 | 5.6 | 11.1 | 18.0 | ー | 1.2 | 3.4 | 0.5 | 0.5 |
6 | 2.1 | 6.8 | 14.8 | ー | 0.5 | 1.0 | 0.2 | 0.3 |
児島のコース別成績は全国平均に近い傾向を示し、ある意味クセのないレース場だと言えます。決まり手も逃げは全国平均レベルの53.2%。それ以外はまくり11.8%、まくり差し12.1%、差し14.8%と、力強くまくって攻めるレースよりも、冷静に差してくるレースの方が多いようです。
海に面したレース場は、潮位の変化によって舟券作戦を変えなくてはなりません。対岸に防波堤があり、海水に濡れた部分が黒っぽくなっています。黒っぽい部分が大きいと干潮、その部分が消えると満潮と潮汐表を見なくても潮位の変化が読めます。満潮時は水面がうねって逃げと差しが中心になり、干潮だとスピード水面でまくりの出番も増えます。
満潮時の予想のポイントは、周回展示でボートが暴れていないかどうか。うまく制御できない選手は本番で強気に攻めることができません。満潮で追い風が吹けば差しが決まり中穴が飛び出します。干潮だとパワーとスピード勝負です。実力と機歴を中心に舟券を組み立てることをおススメします。
2024年3連単配当分布
配当 | 出現率(%) |
---|---|
100~990円 | 18.4 |
1000~2990円 | 34.8 |
3000~4990円 | 13.8 |
5000~9990円 | 15.7 |
1万円以上 | 14.6 |
5万円以上 | 2.6 |
企画レースが4つあり、その中でも1号艇にA級、他がB級の1R「朝とくガァ~コ戦」は、1コースが非常に強いレースです。2024年のGⅢ・一般における1Rの1コース1着率は75.1%。1-3-2(9.7%)、1-2-4(8.5%)、1-2-3(7.4%)の順で3連単の出目は出現していました。
4号艇にA級選手(またはA級同等)が乗る4Rは、穴党にとっては荒れる期待感が持てる注目のレースです。1コース1着率は42.6%と他のレースと比較してもかなりインが弱め。その一方で主にA級が入る4コースは17.9%。普段の4コースよりはずっと高い成績を残しているものの、2コース16.8%、3コース17.0%とそれぞれ結果を出しており、注意が必要です。インが勝つ場合のおすすめ出目は、出現率・回収率ともに高い1-4-2(出現5.3%/回収113.7%)・1-4-3(4.3%/132.0%)。このほかのコースでは、2-1-3や2-1-4、3-1-4や3-2-4、4-2-3や4-3-1など、1着率が高いコースを絡めた出目の回収率が高い傾向。
A級選手が多く組まれる「A艇食」や女子レーサーによる「レディースセット」など、文字通り日替わりで様々な企画レースが行われます。枠番に関する決まりがないとはいえ、1コースは51.1%、3コースは16.4%と比較的強い数値を示しています。回収率も1コースは98.7%と高く、素直にインコースを狙うのが得策と言えるでしょう。出目的にもインから外を絡める出目に回収率100%超えの優秀な目が並び、1-2-5・1-4-5・1-4-6・1-5-4・1-6-2・1-6-4がおすすめです。
6R「昼得クラリス戦」は1、2、3号艇にA級選手を入れています。三つ巴の争いで1コース1着率は61.6%、2コース1着率は12.1%、3コース1着率は15.2%と内寄りの3選手で1着率は88.9%を占めます。①②③のBOXで出現率は33.7%ありますが、回収率の視点で見ると2-1-3と3-1-2の2点だけが100%を超える出目。この3選手の1・2着を軸に、1-2-6、1-3-4、1-3-5など3着を少しずらした買い方をオススメします。
鷲羽山が南風を遮ってくれるため、競走水面はほとんど風が吹くことがありません。走りやすい水面になります。実績モーターを手にした選手が、インから押し切ってしまいます。穴党が注目すべきは潮回りです。大潮の時は荒れる傾向が強く、好配当が頻発します。スタートがばらけやすく、実績モーターを手にした選手が差し抜けます。特に外枠からの差しが届いた時には高配当必至です。
気温が上がってくるとモーターのパワーが落ちます。30度近くなると、パワーのないモーターはインであっても苦戦します。モーターも1月の初使用から半年以上になり、性能差が数字で表れます。その性能差を見極めるためには、ボートレース児島の公式サイトで公開されているオリジナル展示情報が大いに参考になります。特に1着率が高いのは直線タイムと一周タイムで、コースに関係ないデータなので、この数値がいい選手を狙ってみてはどうでしょうか。風に関しては、海風はホーム向かい風になるので、ダッシュ勢の出番が増えます。
大潮になると潮位差が大きくなりますが、この時期は風の影響がありません。干潮の時間帯になれば、潮位も下がり静水面になります。こうなるとスピードのある選手が攻めます。これにインの選手が反発すると大波乱。展開を突いた差しが高配当を提供します。モーター性能差も大きくなり、実績機を引いた選手が有利にレースを運びます。
1年の中でも風の影響を受けるのが冬場です。季節風はホーム追い風になります。干潮水面ならイン逃げも決まりますが、満潮水面になるとインのターンは流れてしまいます。2コースからターンマークをしっかり回った差しが決まるようになります。1月に新モーターに切り替わり、機力相場が読みにくく、難易度は高くなりますが、そんな時ほど展示データを活用し、他の人に差を付けましょう。
海水のレースコースで干潮時の波のない水面は乗りやすかったです。しかし、後ろを走ると引き波が柔らかくてボートが暴れて乗りこなせませんでした。
6コースが変則的なのも特徴で、通常通り6コースに入ると、4・5コースよりも前方から起こすことになってしまいます。そこで地元の選手は後ろの方から斜めに入っていました。
実況の椛島健一アナも児島名物の一つです。ピットで聞いていると、スタートした直後は、いつもフライングが出たのではないかと心配していました(笑)。それぐらいレースが気になる実況をしてくれますので、一度聞いてみて下さい。
・瀬戸内海独特の大きな潮位差が特徴
・冬場以外は風の影響が少なく、比較的穏やかな水面
・満潮:水面がうねりやすく、逃げ&差しが中心
・干潮:スピード重視、水面が静かでまくりが増える
・1マークバック側が92mと広く、スピードターンが可能。6コースは起こし位置が制限され、スタート難易度が高い
・全国平均に近いバランス型のレース傾向
・周回展示でボートの暴れ方をチェックし、制御力のある選手を狙う
1984年宮城県生まれ。早稲田大学卒業後、北海道新聞記者を経て、2011年にボートレーサー(109期・埼玉支部)になる。2019年に引退し、現在はマンスリーBOAT RACE編集長となり、『ボートレース学習塾』の連載や『土屋幸宏ボートレース24場攻略ガイド』を出版。ボートレース場の公式YouTubeチャンネルにも出演し、“新聞記者&レーサー”としての経験を基に、ボートレースを分かりやすく伝えることをモットーとして活動する。
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