
桐生
唐津
{{ good_count }}
6月5日から10日まで「GI全日本王者決定戦」が開催されるボートレース唐津(レース場の公式表記は「ボートレースからつ」)。当地は通年でモーニングレースを開催しています。レース場はかつて松浦川河口の唐津城下にありましたが、1975年に現在地へ移転しました。淡水のプール型水面で全国でも有数の広さを誇ります。周りを防風林で囲まれていますが、追い風が強く吹くと1マークが荒れます。風の強さで決まり手が変わり、5mを超えるとインが流れて差しの割合が大きくなります。
万葉集に出てくる松原佐用姫で有名な鏡山の麓にある人工池のレース場で、水質は淡水。ボートレース浜名湖を参考にした広い水面は、長さ580m、幅130mの広大な水面です。
広大な水面ですが1マークホーム側は42mとそこまで広くありません。スタートで先手を取ったときは、まくっていきたくなりますが、追い風の日が多めで、1マークで攻めても追い風で流されてしまいます。追い風のコンディションでは、攻めたい気持ちを我慢したまくり差しが有効です。
ピットから2マークまで178mと全国で最も距離が長いレイアウトになっています。ピット離れで差がつくことがあり、コース争いは流動的。唐津の水面に合わせた技術を持っている地元(佐賀支部)選手もおり、進入は枠なりが崩れやすくなることもあります。
冬場は玄界灘から季節風が吹き、夏場は海風が吹きます。風は1日の中でコロコロと変わりますが、基本的にモーニングの時間帯が向かい風。そして時間を経ると向きが変わり、中盤から終盤にかけては追い風に変わります。植樹をしているものの、レース場があまりにも広いので、強い風が吹くと安定板を装着する機会もしばしばあります。
2024年1着決まり手(%)
進入 | 1着 | 2着 | 3着 | 逃げ | まくり | まくり差し | 差し | 抜き |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 54.2 | 19.7 | 9.4 | 51.2 | ー | ー | ー | 2.6 |
2 | 15.1 | 25.5 | 18.6 | ー | 3.3 | ー | 9.6 | 1.9 |
3 | 11.5 | 21.4 | 20.3 | ー | 3.9 | 4.6 | 1.4 | 1.5 |
4 | 11.4 | 16.4 | 20.6 | ー | 4.9 | 2.9 | 2.2 | 1.2 |
5 | 6.2 | 12.2 | 19.2 | ー | 1.2 | 4.1 | 0.2 | 0.6 |
6 | 1.6 | 4.9 | 12.2 | ー | 0.4 | 0.6 | 0.2 | 0.2 |
2024年のコース別1着率は1コースが54.2%で全国平均を下回っています。2~4コースは、2コースが15.1%、3コースが11.5%、4コースが11.4%と、追い風の多い水面で差しコースの2コースが全国6位と台頭しています。5コース1着率は6.2%、6コース1着率は1.6%と、4コースが攻めて流れると5コースに展開も向き、5コース1着率は全国8位となっています。
2024年の逃げ以外の主な決まり手は、まくり13.8%、まくり差し12.1%、差し13.7%と決まり手は多彩です。
広大な水面でスピード重視ですが、追い風の日は強さが重要で、5mが境となってレースの流れが変わります。5m未満だと1コースが有利、5mを超えるとインのターンが流れ気味になるので、差しやまくり差しが決まります。それでも大敗するわけではなく、1コースの艇は2、3着に残ります。出目としては2コース差しならば②-①、3コースまくり差しなら③-①などが狙い目となります。ダッシュ勢の攻めも流れるので、結果的には内が主導権を握るレースが多くなります。時間帯で風向、風速が変わるので直前の水面コンディションは要確認です。
ピットから2マークまでの距離が178mもあり、ピット離れの舟足に注目していれば、モーターの優劣を判断するヒントになります。
2024年3連単配当分布
配当 | 出現率 |
---|---|
100~990円 | 19.5% |
1000~2990円 | 35.9% |
3000~4990円 | 13.9% |
5000~9990円 | 14.0% |
1万円以上 | 14.7% |
5万円以上 | 2.0% |
昨年のイン1着率は70.4%で1日の中でトップ。当然、勝率が高い1号艇を軸に舟券を組み立てることが基本となりますが、最も出現率の高かった出目、①-②-③は回収率82.5%。注目は回収率が119%超えの①-③-④。平均配当は7,881円、万舟出現率も15.3%と高い。
焦点は2or3号艇に入るA級選手の存在。2号艇がA級選手の場合、実力派が内枠に入ることで①=②の組み合わせが増えそうですが、3号艇がA級の場合は2コースがB級になることで中へこみの可能性も。その場合は3号艇が勢い良くまくり、外の選手にも出番が回ってきそうです。
展開の鍵を握るのは3~5枠に入るA級の存在です。センター枠に入るようならスタート次第で一気に内をのみ込むことも考えられますが、5枠に入った場合は実力と共に機力も必要となるでしょう。
他の企画レースと比較すると狙い目はやや絞りづらいかもしれません。昨年の傾向を見ると1、4号艇の1着率が大きく上げている一方で、3号艇が大幅に下げていました。狙いの出目は出現率1.0%、回収率562%の④-⑥-③。朝から一撃の夢を見てみては。
これまで「予選特賞B」の呼称で行われていましたが、25年4月以降、予選中は「レッツ5特賞」、予選終了後は「レッツ5戦」に変更となりました。1号艇選手の機力によって本命、波乱の傾向が大きく変わることになりそうです。
1R同様、A級対B級5選手の争いですが、枠番はランダムに決まるため、波乱要素は十分。内枠にA級が入る場合は地力を信頼できそうですが、唐津はコースが広いため、外から勝ち切るのは至難の業。A級は2、3着までに押さえて、モーターが出ているB級選手を軸に据えるのも穴党の方にはおすすめです。
季節の変わり目は風向きが一定しません。寒の戻りがあれば、追い風が強くなりますが、春一番、春二番が吹けば向かい風になります。風向が変われば、スタート勘も掴みづらくなります。追い風なら1マークで流れる選手が多くなり、差しが決まります。向かい風だとダッシュ勢の出番です。スタートが安定している選手が、この時期に強さを発揮します。
夏場に新モーターに切り替わります。新モーターの頃は整備も限定されているので、シリーズに入ってからのパワーアップはあまり期待できません。前操者がどういった成績を残しているか要チェックです。風も気温の上がっていない午前中は向かい風で、気温が上がる日中は海風が吹いて追い風に変わります。追い風だと1マークが波立ち、もつれます。
秋になってカラッとした晴天になってくると、モーターパワーが上がってきます。台風シーズンを除けば、風の影響は少ない時期です。広くて走りやすい水面は、パワー勝負、スピード勝負になってきます。4コースのカドを取る選手が、スタートを決めて一気にまくり切るレースも出ます。スタート展示で勢いがあれば、軸艇から外せません。
玄界灘を越えて季節風が競走水面を吹き抜けます。強い追い風が吹くこともあり、安定板を使用してレースをする日もあります。風速4m以内なら逃げ、5m以上吹けば1マーク付近が波立ち、差すのがレースパターンです。周回展示では1マークに注目しましょう。波に負けないパワーの選手を探すことが、的中へのヒントになります。
唐津の舟券をインターネット投票で購入するなら必ずチェックしておきたいサイトがあしります。それが「からつキャッシュバックポイントクラブ」。舟券を100円購入するごとに「1からポ」獲得し、貯まったポイントに応じて毎月キャッシュバックされます。
1Rはポイント2倍、優勝戦はポイント5倍となり、大変お得です。登録はもちろん無料。唐津の公式サイトからチェックしよう。
1マークのホーム側は平均くらいの幅ですが水面全体が広く、実際の距離以上に広さを感じました。
ピットから2マークまでの距離が長くて、ピット離れにもかなり神経を使いました。1号艇でも上手くピット離れできないと、1コースを取られてしまうレース場です。
●ボートレース唐津は風とピット離れが展開を左右する水面。
●風速5mがレース傾向の分岐点。
●追い風ならば差し・まくり差し、向かい風は逃げを中心としたスピード戦。
●企画レースは攻略要素が多い。本命勝負なら1・2R!
1984年宮城県生まれ。早稲田大学卒業後、北海道新聞記者を経て、2011年にボートレーサー(109期・埼玉支部)になる。2019年に引退し、現在はマンスリーBOAT RACE編集長となり、『ボートレース学習塾』の連載や『土屋幸宏ボートレース24場攻略ガイド』を出版。ボートレース場の公式YouTubeチャンネルにも出演し、“新聞記者&レーサー”としての経験を基に、ボートレースを分かりやすく伝えることをモットーとして活動する。
注目ワード
現役レーサーの大山千広のインタビューコラムです。レースのことやプライベートについて自由度高めでお届けします。
マンスリーBOAT RACEの桧村賢一が舟券攻略の持論を展開します。狙い目レーサーや超抜エンジンも紹介。
マクール客員編集長・西山貴浩による爆笑コラム。本誌では6年以上続く人気コラム。
本誌目玉のレーサーインタビュー。最も旬な選手や際立ったトピックがある選手にじっくり話を聞く。
報知新聞 藤原邦充記者による硬派なコラム。全国のレース場で取材を積み重ねてきた見地から、艇界をズバリ斬る。
オートレース界のトップレーサー。ボートレースにも造詣が深く、オートとボートの違いを比較しながら、選手目線の気付きを語る。
元選手・芦村幸香によるコラム。下関YouTubeのMCなどでおなじみのトーク力で、本誌読者も楽しませる。
本誌編集長の渡辺と主筆の山本による社説。艇界の今を分析し、忌憚ない意見を述べる。
今やボート界の顔ともいえる人気者・永島知洋が、満を持してコラムを執筆。これを読むときっと旅打ちに行きたくなる!?
17年4月号より連載開始。夏はトライアスロン、春秋冬はマラソンやロードバイクレースに参加していることがタイトルの由来に。
連載期間は22年を超え、本誌最長連載コラムを更新中。問答無用に艇界を斬る論客へのファンは多い。
主筆・ヤマケイと編集委員・田中による対談。ボート界の時事的な話を中心に編集部のじじーが好き勝手言い放つ。
ボートレース芸人すーなかのコラム。22年8月号より「コラムのピット」にて連載開始。軽妙な論調でボート愛を語る。
ボートレースの歴史を紐解く。歴史の語り部が送る温故知新。名勝負を再び世に記し、ボート界を作ってきた選手たちの走りが蘇る。
ボート配信でもお馴染みのシマレナこと島田玲奈が、5月号よりコラムを連載開始。爆益を目指し奮闘する“社長”に注目!
全国のBTSにて開催される「目指せ!ボートレーサー!!!」をテーマにしたトークショーのレポートコラム。
マクール創刊30年を記念し、全国24場のボートレース場にまつわるクイズ。なかにはマニアックな問題も!?あなたはいくつ答えられる?
九州を拠点に、若手選手に精通するスポーツ報知・井上泰宏記者。卓越した取材力を駆使し、選手の“素”を読者にお伝えする。
本誌「マクール」の創刊から携わってきた山本圭一が、ボート界・最近30年の動きを1年ごとに伝える。
ボートレース大村の攻略コラム。水面傾向やモーター情報、季節ごとの狙い目まで網羅します。
ボートレース児島の攻略コラム。水面傾向や風、季節ごとの狙い目まで網羅します。
2011年より掲載していた現役レーサー西村美智子のブログがコラムコーナーにてリニューアル。
MC&リポーター濱野智紗都のコラム。24年9月号より「コラムのピット」にて連載開始。ボートレース強火オタクとして愛を持って発信。
ボートレース福岡の攻略コラム。水面傾向や風、季節ごとの狙い目まで網羅します。
唐津
多摩川
浜名湖
津
桐生