琵琶湖

【ボートレースびわこ(びわこ競艇場)】琵琶湖を望む絶景、コースレイアウト変更でイン強化!レースの特徴や傾向、出目をまとめて攻略する

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【ボートレースびわこ(びわこ競艇場)の基本情報】独特のうねりでターンの難易度アップ、中間整備も名物



7月8日から13日まで「GⅡ全国ボートレース甲子園」、9月17日から22日まで「GIびわこ大賞」(開設73周年記念)、26年1月16日から21日まで「GⅡ秩父宮妃記念杯」が開催されるボートレースびわこ(BOATRACEびわこ/びわこ競艇場)。

琵琶湖は周囲が235kmもある日本一の淡水湖です。その南西部の湖畔を利用してレースを開催しているのがボートレースびわこで、スタンド上層階に行けば、琵琶湖が一望でき、眺望の良さは全国トップ級です。

春は雪解け水が流れ込み、琵琶湖の水位が高くなり、競走水面にはうねりが入ってきます。すると淡水の硬い水はターンが難しくなります。整備士さんによるモーターの「中間整備」も有名で、性能が一変することもよくあり、2連対率の低いモーターも侮れません。出走表やニュース記事で中間整備が入ったモーターを見つけたら、公式サイトのオリジナル展示などで、データを確認しましょう。

【水面特徴】イン優位のレースコースもうねりが入ると波乱傾向、標高が高い淡水のレース場



2020年10月末より、1マークと2マーク、センターポールが一直線上に並ぶコースレイアウトに変更されました。1マークはバック側に3m移動し、ホーム側が47mと広くなり、従来に比べてイン有利の水面になっています。

琵琶湖は約400ある河川から水が流れ込みますが、水位は瀬田の洗ぜきで調整しています。雪解け水が流れ込む春は水位が高く、田植えの時期までその状態が続きます。冬は渇水期で年間を通じて1mくらい水位が変化します。防波堤によって沖からの波が直接入らないようにしているものの、完全密閉ではありません。春から夏にかけて沖からの横風が吹き、レースコースにうねりが入ってくる日があります。淡水特有の硬い水にうねりが入ってくると、水面が安定しないため直線から艇がバウンドしやすく、ターンの時にバランスを崩すこともあります。

標高が84mあって気圧が低く、モーターパワーが弱いこともあって、回転調整の難しさがあります。

ピットはスタンド側にある「横ピット」で、2マークまでの距離は70mと短く、枠なり進入が多くなります。

【舟券のポイント】中間整備が盛んで、モーターは勝率ではなくコメントや展示気配を重視

2024年1着決まり手(%)

進入1着2着3着逃げまくりまくり差し差し抜き
153.518.98.751.42.1
214.724.519.149.61
313.42119.54.35.42.11.4
411.11720.63.83.32.81.1
55.81318.61.13.70.40.5
61.45.613.60.40.60.30.2

レイアウト変更前と比べて1コースの信頼度が高くなりましたが、それでも2024年の1コース1着率は53.5%と全国平均を少し下回っています。気圧の関係で回転の上がりが悪く、助走距離が短くなる1コースのレーサーは、レバーを握ったときの加速が悪いと一気にまくられてしまいます。

2コース1着率14.7%、3コース1着率13.4%、4コース着率11.1%と、4コースまでは全国平均を上回り、気配の良いレーサーがいれば狙い目です。

水面慣れしている地元勢が、豪快なまくり差しで突き抜けてきます。特にスピードを持って攻めていける奇数コースは期待値UPです。

うねりの影響を受けるため、決まり手は差しが15.1%と全国3番目の高さがあります。

びわこと言えば勝率の低いモーターは非開催日に整備士さんが中間整備をして、上位級まで性能を激変させてくることがあります。必ず良くなるとは限りませんが、中間整備機を見つけた場合は、選手コメント等をチェックして、良いコメントなら狙って損はありません。

中間整備でモーター相場の変動が起きるため、シリーズ中の気配を重視して予想することをオススメします。

【舟券直結】びわこで狙うべき出目、特注は1-4!

1コースの1着率は53.5%。全国平均と比較するとやや低いですが、大きな差はありません。以前は全国のなかでもワーストクラスのイン1着率だったので、コースレイアウトの変化を機にレース傾向はずいぶん変化したといえます。

そんなびわこで狙うべき出目ですが、出現率トップは1-2-3の6.4%。しかし他場の1-2-3と比較すると決して出現率が高いとは言えないですし、回収率も72.0%と苦戦気味。続く出現率の高さでは1-2-4と1-3-2が5.3%。しかしこちらも回収率は100%を下回ってしまいます。1号艇の1着で100%を超えるのは、1-4-6の1点のみ。110.7%です。

レース番号を絞ると少し傾向が変わってきます。メインカードの12Rでは、1-4-流しが超オススメ!1-4-235はいずれも回収率が120%を超える優秀な目。最後の勝負をかけるなら、ぜひ狙ってみてください。

2024年3連単配当分布

配当出現率
100~990円17.8%
1000~2990円37.0%
3000~4990円15.1%
5000~9990円13.9%
1万円以上14.3%
5万円以上1.9%

【季節別データ攻略】風を確認!四季別情報



<春>最も荒れる時期、うねりが発生した場合はセンター差し

モーターの入れ替え時期で、水面コンディション的にも1年の中で一番荒れる時期です。雪解け水が入り、水位が上がったところに沖からの風が吹きます。穏やかだった水面が突然うねってきます。まくりで攻めても1マークで流れてしまい、展開を突いた差しが浮上します。3連単はセンターやダッシュからの差しを絡めることです。

<夏>回転の上がりが鈍い選手はインで苦戦を強いられる

風は沖からの横風、もしくは斜め追い風の日が多くなります。水面は梅雨時を除けば水位が下がってくるので、風の無い状況であればまくりも決まってきます。気圧が低いこともあり回転の上がりと出足が悪いインのレーサーは、苦戦を強いられます。

<秋>中間整備が入ったモーターは直前の動きに注意

台風シーズンを除けば水面は穏やかで、コースを問わずパワーのある選手が主導権を握ります。使用から数ヵ月が経過したモーターは、成績が低迷していると「中間整備」が入るので、気配が急に良くなることがあります。モーター勝率や成績よりも、シリーズに入ってからの動きに注目です。特定のコースにこだわらず、パワー優位の選手を軸にすることで高配当も狙えます。

<冬>攻める選手が圧倒的に有利

「比叡おろし」の季節風は、スタンドが遮ってくれます。渇水期でびわこの水位も平均して50㎝近く下がります。イン逃げやセンターからの全速戦が決まります。攻める選手が有利になってくるのが冬場のびわこです。スタート展示で軽快な動きを見せていれば、その選手が3連単に絡む確率は高いです。

【土屋幸宏の思い出】別物に変わる可能性も…有名なびわこの中間整備

中間整備が有名で「30%台のモーターより20%台」と言われるほど、整備士さんが中間整備したモーターは噴いていました。前検日の抽選で2連対率の低いモーターを引くと一瞬がっかりしますが、その後に中間整備が入っていて大活躍のレーサーが同じ節でもいらっしゃいました。そのくらい中間整備の情報は当地ではチェックが必要です。

斡旋がないときに何度か練習に行かせてもらったレース場ですが、うねりがある時期は練習する水面もかなり乗りづらさがありました。一緒に練習した地元レーサーの握りっぷりの差を感じました。滋賀支部の人数は少ないながらもSGレーサーを多数輩出しています。それはこの難水面に鍛えられているからかもしれませんね。

【まとめ】ボートレースびわこの攻略ポイントはここだ!

●2020年10月からコースレイアウト変更 → 1マークがバック側に3m移動、イン優位に変化。

●水質:硬い淡水、うねりが入りやすくターン難易度UP。

●標高84m、気圧が低くモーターパワーが出にくい。

●中間整備が盛んで、低勝率モーターが突然上位級に変貌することも。選手コメント、公式展示データを必ず確認。

●舟券は総合的に見ると、1-4の組み合わせが妙味大。特に12Rは1-4-2/1-4-3/1-4-5の回収率が高くおすすめ。

●レース傾向は全国標準に近いが、センターコースの攻め+差し展開で高配当も狙える。

土屋幸宏

1984年宮城県生まれ。早稲田大学卒業後、北海道新聞記者を経て、2011年にボートレーサー(109期・埼玉支部)になる。2019年に引退し、現在はマンスリーBOAT RACE編集長となり、『ボートレース学習塾』の連載や『土屋幸宏ボートレース24場攻略ガイド』を出版。ボートレース場の公式YouTubeチャンネルにも出演し、“新聞記者&レーサー”としての経験を基に、ボートレースを分かりやすく伝えることをモットーとして活動する。