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競馬や競輪はレースによって出走する馬や選手の数が変わることがあるが、ボートレースは直前の欠場などない限り、どんなレースでも6人で走る。
また、周回数や走行距離も他の公営競技では変動があるが、ボートは天候などで水面状況が悪くならない限りは3周(1,800メートル)で争われる。
競輪の自転車やオートレースのバイクは各選手が自前のものを使うが、ボートレースのモーターとボートは選手のものではなく、レース場が用意している。誰がどのモーターとボートを使うかはレース開催日1日前の【前日検査】に抽選で決められ、選手は選ばれたモーターを1節間使い続ける。
モーターは全て【ヤマト発動機】という会社が作っている。全場同じ規格のものを使うため、基本的なスペックは変わらない。
ただし、その中でも良し悪しがある。強い選手でも悪いモーターを引けば苦戦するし、逆にいいモーターを手に入れることができれば思わぬ選手が活躍することも。
誰がどんなモーターを引いたかは予想に大きく関わるため、直前節の優勝モーターや「エースモーター」を当てた選手は新聞の記事やネットニュース等で大きく取り上げられることも多い。
ボートレースは舟が水に浮いており、モーターを停止することができず、静止した状態からスタートすることができない。
そのためボートレースで採用されているのが「フライングスタート方式」というもの。 各選手が好きな位置、好きなタイミングから動き出し、大時計の針が0を指してから1秒以内にスタートラインを通過しなければいけないというもの。
大時計が0秒に達するより0.01秒でも早くスタートしてしまうと「フライング」となり、ペナルティの対象になる。逆に1秒を越えた場合も「出遅れ」としてペナルティが発生する。
スタートで遅れれば当然レースでは不利になる。そのため、ボートレースの勝負の分かれ目のひとつとなる。選手によってスタートの「上手い/下手」があるため、予想でも大事なポイントだ。
スタート方法、モーター・ボート抽選と並ぶボートレース特有のルールが「コース取り」だ。
ボートレースには「一度トップになった艇(選手)は逆転されにくい」という理論がある。 これはずっと同じモーターを使っているため大きな機力差がないことと、「引き波」の存在が原因だ。 レースで走る位置が二番手以降になると、どうしても先行する艇が残した引き波の上を通らなければならない。この引き波がロスを生む。例えるなら、トップを走る選手だけはキレイに舗装された道路を走れるが、二番手以降の選手は障害物競走を強いられているようなもの。
だからボートレースは最初のターンでトップにいるかどうかが勝負の分かれ目となる。
このようにボートレースはコースによる有利/不利差が激しい。 だからこそ、自分より内側の選手のコースを奪う「前付け」がルールで認められている。 いうなれば、6号艇の選手でも1コース(イン)からレースをすることができる。
ただ、前付けに行くとスタートラインまでの助走距離が短くなるというデメリットもある。
全選手が自分の枠通りのコースに入る「枠なり進入」が多いが、常に前付けを目指す選手もいる。
ボートレース予想に必要な要素は、大きく分けて3種類。それは選手、枠(コース)、モーターだ。
初心者がいきなり選手の特徴やレーススタイルを理解するのは難しい。
まず覚えておきたいのが級別だ。級別とは選手のランクのことで、A1級、A2級、B1級、B2級の4段階がある。A1級が一番強くて、B2級が一番弱いと一応イメージしておけばいい。
GIやSGなどのビッグレースでは大部分の選手がA1級だが、一般戦なら基本的に1つのレースにA級とB級が集まっていることが多い。
勝率も選手の強さを表す指標の1つ。同じ級別の選手が並んでいる場合はこの勝率が高いか低いかを見て予想を立ててもいい。目安としては、勝率が7点を超えていればとても強い選手、6点台ならまず一番強い選手、4~5点台なら並の選手。
ある程度慣れてきたら自分の好きな選手を見つけたり、個々のレーススタイルや勝ちパターンに注目してみたりするのもいいだろう。
前述のとおり、ボートレースは枠番通りのコースに入る必要はない。それでも現在のボートレースは前付けする選手やみずから外に出る選手は少なくなっていて、ほとんどの選手が自分の枠番のコースから走る「枠なり進入」が主流となっている。 そのため、1号艇や2号艇がすんなりインや内側に入ることが多い。
当然、強いA1級やA2級の選手が1号艇や2号艇に組まれたら舟券の軸になりやすい。まず舟券を当ててみたいなら、内枠に強い選手が組まれているレースを探してみるのもいいだろう。
逆にA級選手であっても5コースや6コースから勝つのは心構えが高い。内枠にB級選手が、外枠にA級選手が組まれていると少し予想の難しさが上がるが、見方を変えれば予想の面白みは上がるとも言える。
モーターの特性や素性が分かると予想は分かりやすくなる。
最初はモーターの数字とこれまでのモーターの実績、そして新聞等の情報を参考にするところから始めるといい。
各競艇場などに無料で置かれている出走表には選手の情報と同じようにモーターの勝率や二連対率(2着以内に絡む確率)が書かれている。 この数字が高いほうがいいモーターである可能性が高い。 2連対率が40%を超えたらいいモーター、30%台なら普通のモーター、20%台以下ならあやしいモーター…といった調子だ。
ただ、これは絶対ではない。モーターは1年間使われるため、2連対率が高くてもそれは何か月も前に調子が良かっただけで、最近は動いていないということもある。
そこで注目したいのが機歴だ。だいたい直近2~3節ぐらいで優出や優勝をしていたり、着順が良かったりしたら最近はいい動きをしている可能性が高い。
また、新聞や競艇場のホームページによっては選手のコメントや記者の評価を見ることができる。「出足がいい」「伸びが悪い」などの具体的な情報は舟券の参考になりやすくおすすめだ。
たとえば、強い選手が数字の高いモーターを引いていたり、その選手のコメント内容が強気だったりすれば買い、逆にモーターの期待値が低かったりすれば思い切って評価を割引するのもアリだろう。
生でレースを観戦しながら応援することができるのが最大の魅力。
ネット投票もできるがマークシートでも購入できる。
ビッグレースではオープニングセレモニーや優出者のインタビューで選手の顔が見られるのもおすすめ。
ボートレース公式のテレボートを使用する。
全国24か所のレース場の舟券をどこからでも購入することができる。
舟券の種類は計7種類で、以下の表のとおり。
舟券の種類
ー | 買い方 | 的中組み合わせ/全組み合わせ | 的中率 |
---|---|---|---|
3連単 | 1着、2着、3着を 着順通りに当てる | 1通り/120通り | 0.83% |
3連複 | 1着、2着、3着を 順不同で当てる | 1通り/20通り | 5% |
2連単 | 1着、2着を 着順通りに当てる | 1通り/30通り | 3.33% |
2連複 | 1着、2着を 順不同で当てる | 1通り/15通り | 6.67% |
拡連複 | 3着以内に入る 2艇を当てる | 3通り/15通り | 20% |
単勝 | 1着を当てる | 1通り/6通り | 16.67% |
複勝 | 1着か2着を当てる | 2通り/6通り | 33.33% |
主流の遊び方は3連単だが、最初は難易度の低い買い方から始めてもいい。
舟券を当ててみたいなら、まずはイン逃げを狙ってみよう。 ボートレースはインコースが有利なため、一番的中しやすい。
もちろん、一番強いA1級の選手が1号艇に組まれているレースを探そう。中には「シード番組」という、A級選手が勝ちやすいように作られているレースもある。余裕があればその選手のモーターも見て、良さそうだったら信頼度もよりアップする。
いくらインコースに強い選手がいても、隣の選手がスタートで遅れるようなら「壁なし」の状態となり、センターや外の選手に負けてしまう可能性が高くなる。
「枠なり進入が主流」の現在のボートレースだが、前付けをする選手も一定数はいる。
前付けがある場合は内の進入が深くなり助走距離が取れずスタートで遅れることも多々ある。枠なり進入とはまた違ったレース展開になることが多い。前付けをする選手はスタート展示から動く意思表示をすることが多いので、展示情報には注目したい。
センター枠や外枠に、強力に伸びる選手がいるとインの信頼度も下がる。 中外の選手が数字のいいモーターに乗っている、チルトを跳ねている、展示タイムがずば抜けていいなどの時は少し注意した方がいい。
また、菅章哉や高田ひかるのように伸び型の調整を得意としている選手もいるので、そんな時はインがまくられてしまうリスクも高い。
インの選手に大事なのは外の選手に負けない機力とまくられないスタート力を持っているかどうかだ。
ボートレースは向かい風が強い時はダッシュ勢のまくりが決まりやすく、追い風が強い時は差しが決まりやすい。
無風か、少し緩めの追い風なら内側が有利なので気象条件も気をつければベターだ。
・ボートレース場は全部で24場。
・1周600メートルというのは共通だが、それ以外のコース幅、ピットの位置、基本風向き、海水/淡水などは個々のレース場によって異なる。
・レース場によって諸条件が違うため、特徴も変わってくる。 インが強い場もあれば高配当が出やすい場もある。舟券の賭け方も変わってくるためレース場の特性を覚えることは重要。
・選手もレース場ごとに「得意/苦手」があり、スタートのやり方や調整の方法、1マークの判断が変わってくる。そのため調整や成績に影響することも。
・自分の舟券予想に合った「ホームプール」を見つけてみても面白い。
・BOATRACEオフィシャルホームページ…その日に開催されるレースや出走表がすぐに見られる他、選手名鑑や女子選手の特集サイトなどのコンテンツも用意されている。
・各レース場ホームページ…今は直前予想や選手の直前コメントをコンテンツとして考えているところも多い。各支部の選手の意外な情報やキャッシュバックキャンペーンなどもあります。
・新聞、専門紙…記者の予想や選手のコメントが見られる。専門紙なら細かいデータや出場する全選手のコメントを載せているメディアもある。
・BOATCAST…動画コンテンツを見たいならここ。特集動画のほか、各場のレース映像を随時で見ることもできる。
ここまでいろいろ書いてきたが、競艇初心者は難しいことを考えずに楽しむ方がいい。次第に舟券の買い方や知識もついてくる。これで舟券を当てることができればもっとのめり込むはずだ。
(ガイド・杉田)
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