戸田

【ボートレース戸田(戸田競艇場)の予想・攻略のポイントを解説】まくり最強&イン最弱が最大の特徴!穴党におすすめの舟券の買い方

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【ボートレース戸田(戸田競艇場)の特徴を解説】狭い競走水面、イン以外の勝率がすべて全国トップクラス



6月24日から29日まで「SGグランドチャンピオン」、11月22日から27日まで「GⅠ戸田プリムローズ」が開催されるボートレース戸田。埼玉県戸田市にあり、1964年の東京オリンピックで漕艇競技会場としても使用された競走水面です。1マークがに架かる戸田公園大橋から競走水面を望むことができる日本唯一のレースコースです。

全国で最も狭いコースレイアウトで、1マークも2マークもターンマークの振りが大きいのが特徴です。1マークが狭いためスタートで遅れた艇は、不利な位置に置かれ、包まれて出番がなくなります。

2024年の1コース1着率は42.7%と全国平均の55.1%を大きく下回る全国ワーストレベル。しかし、それ以外のコースは全て全国トップクラスの1着率。よって、あらゆるコースから勝てる期待が持てるため、狙い目が分散し、オッズが割れやすい傾向です。


【ボートレース戸田の決まり手】ダントツのまくり率25.6%!

レースコースの幅が107mと全国で一番狭い競走水面です。ピットは可動式でレース開催期間中のみ競走水面に船外機で移動しています。ピットから2マークまでの距離は125mあり、ピット離れさえ良ければコースの動きもあります。

基本的に冬は追い風、夏は向かい風が吹きます。ホーム側はスタンド、バック側は大型映像装置が横方向からの風を遮ってくれています。

ターンマークはセンターポールを中心にして、1マークをスタンド寄りに振っているため、1マークとスタンド側までの距離は37mしかありません。3コースからの見通し線上に1マークが浮かんでいる感じで、まっすぐ進めば3コースが有利な形になり、逆にインはスタートで立ち遅れると包まれます。また2マークも対岸寄りに振っており、旋回する時は6艇が密集する形になります。淡水で狭いため引き波が残りやすく、走り慣れた地元選手が地の利を発揮するポイントです。

2023年1コース1着率は44.4%、2024年は42.7%と全国で一番低くなっています。その一方で、2コース1着率18.1%、3コースは15.4%、4コースは14.2%で全国トップ。5・6コースももちろん上位の成績です。

決まり手のデータを確認しても、まくりが25.6%と2位の宮島19%を大きく引き離してトップ。戸田は他のレース場とは一線を画す個性の塊といえる水面です。

2024年1着決まり手(%)

進入1着2着3着逃げまくりまくり差し差し抜き
142.719.211.939.43.2
218.123.217.56.510.11.4
315.421.417.28.83.51.61.2
414.215.619.97.43.22.51.0
57.113.318.71.93.90.30.9
62.57.4150.90.70.50.3

【予想のポイントは4コース】スローVSダッシュ

狭いレースコースなので、スローとダッシュの攻防が基本で、1コースと4コースのどちらが1マークを先取りできるかが見どころになります。まさに力勝負。一昔前に比べると4コースの攻めが減って、3コースが先に攻めるシーンが多くなりましたが、それでも戸田の4コースは魅力です。

1コースが逃げる場合は4コースの出番もありますが、4コースが攻めた時には1コースが潰されるケースも多いです。4コースから外の5、6コースにいる選手が2着候補になります。その場合の出目は④-⑤や④-⑥。まくりを誘う水面だけに競り合いが起きやすく、まくりの外が差し抜けて高配当が飛び出すパターンも。

どの選手が先行するか見極めるのが舟券の最優先ポイントで、スタート力やモーターパワーがカギを握ります。それを見極めるために参考にしたいのがボートレース戸田のオフィシャルサイトで公開されるオリジナル展示データ。総合力を示す1周タイムや直線タイムが上位の選手が買いです。

2024年3連単配当分布

配当出現率
100~990円8.9
1000~2990円37.8
3000~4990円16.9
5000~9990円18.2
1万円以上18.1
5万円以上1.6

【解説】「企画レース」狙い方のポイントを紹介

【5R】ウインウイン51号艇・4号艇がA級、ほかB級選手

5Rと7Rは企画レースが組まれています。主に1号艇と4号艇にA級レーサーが置かれる5Rは、1コース1着率は42.0%とそこまで高くなく、4コース1着率が31.6%と全国トップです。順当であれば④=①ですが、カドがインを潰して④-⑤や④-⑥の出目になると好配当が期待できます。

【7R】ウインウイン71号艇がA級、ほかB級選手

7Rは1号艇にA級で他がB級と実力差があるレースですが、1コースの1着率は64.8%。2、3コースのB級選手がスタートを決められなければ、インも容易に逃げられないので注意が必要です。他場の同条件では、1コース1着率が70%を超えることを踏まえると、思い切ってイン以外から高配当を狙うのも面白いレースです。

【季節別データ攻略】予想に活かせる傾向・攻略ポイント情報

<春> 向かい風の日はまくる選手をチェック

4月に入ると向かい風の日が多くなりますが、強く吹くことはなく水面は穏やかです。風に向かってスタートをするため、ダッシュの出番が多くなります。スタート展示で力強く出て行く選手をチェックしておきたいところ。スタートをして伸びる選手がいれば、その選手はもちろん、マークした差し選手も狙い目に。

<夏> 7月にモーター更新、地元選手集うお盆開催で相場固まる

7月頃に新モーターに切り替わります。風は南風になりますが、スタンドが遮ってくれるため、競走水面は向かい風が多少吹く程度です。新モーターは手探りのため、スタートがバラつきます。新モーターシリーズは毎年、高配当ラッシュです。地元選手が集結する8月のお盆シリーズあたりで、モーター相場も固まってきます。

<秋> ダッシュから展開を作る選手に注目

台風でも来ない限り、風の影響をほとんど受けません。こうした時期の配当傾向を決めるのは番組です。スタートが早く、展開を作る選手をどこに配置しているかで、レースが決まります。また、実績モーターを手にしたダッシュ勢のまくりがレースの主導権を握ります。

<冬>差し抜けで好配当狙い、差し率高い選手に注目

季節風(北風)はホーム追い風です。スタンドと大型映像装置が「風の通り道」になり、5mを超えるくらい強く吹くことがあります。水面が波立ち、まくりで攻める選手がターンで失敗すると、差しが台頭し波乱となります。追い風なら差しの出番ですが、航跡を突き抜けるパワーが必要です。機力通りの結果になることもよくあります。


【土屋幸宏の思い出】スタートがレースのカギを握る

レースコースが狭いだけに前を塞がれると何もできなくなるので、やっぱり伸びは欲しいレース場です。過去には、その名を全国に轟かせた“44号機"が、とんでもない伸びで無双状態でした。スタートは隣のコースとの距離が近いので、外の気配を感じたらレバーを放る勇気が必要でした。

4コースが強いイメージですが、スタートが決まらないと3コースに張られて何もできずに大敗するコースでもあります。6コースは消波装置ギリギリの所を走らなくてはならないので、同体のスタートだと動くに動けず何もできません。

1マーク奥の戸田公園大橋の上からレース観戦できるため、選手の旋回フォームにも注目しながら、正面かつ真上から見てみて下さい。堅く決まるレースが少ないので、舟券の点数は多めに買って楽しんで下さい。


【まとめ】 

●全国で最も狭いレース水面(幅107m)で、インが最も弱く、アウトコースの勝率が高い個性的なコース。

●スタート力と伸びが重要。モーターパワーがものをいう。

●5Rと7Rの企画レースは1号艇にA級選手が組まれるも、他場と比較すると信頼度は低めで好配当狙いも有効。

●オリジナル展示データは、1周タイムや直線データをしっかり確認したい。

土屋幸宏

1984年宮城県生まれ。早稲田大学卒業後、北海道新聞記者を経て、2011年にボートレーサー(109期・埼玉支部)になる。2019年に引退し、現在はマンスリーBOAT RACE編集長となり、『ボートレース学習塾』の連載や『土屋幸宏ボートレース24場攻略ガイド』を出版。ボートレース場の公式YouTubeチャンネルにも出演し、“新聞記者&レーサー”としての経験を基に、ボートレースを分かりやすく伝えることをモットーとして活動する。