ボートレース若松優勝選手
マンスリーBOATRACEカップ(平成29年7月30日)
中ヘコみでも、川上剛イン逃走V!
若松ボートの「マンスリーBOATRACEカップ」は30日、優勝戦が行われた。人気を背負った1号艇の川上剛(35歳=福岡)が1マークを先マイ。2、3コースの艇が遅れて中ヘコみのスリット隊形になり、外の艇が攻め寄ってきていたが、まくりも差しも許さぬ高速インモンキーで迎撃。バック直線でトップに立ち、そのまま1着ゴール。今年初の優勝を地元で飾った。
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1号艇の川上はフライングを切れないというプレッシャーと戦いながらインからコンマ13のタイミングを決めた。ただ、2、3コースがドカ遅れ。壁が無い。しかもカド4コースの4号艇はゼロ台。「4番が見えて、気になりました」。インには不利な展開だった。
それでもこの男は、負けない。51号機の好パワーでグッと伸び返して、1周1マークを先マイ。スピードインモンキーを繰り出して1マークを回る。今節はイン戦で負けてない。4コースから締めてきていた中辻博訓は、マクリ差しを狙ってきたが、川上がそれを入れさせない。ねじふせる。バック直線で突き放して先頭に立った。「1マークの感じは良かったですよ。足は準優から良かったです」。自信のある足と、川上の旋回力で、他艇をシャットアウト。1番人気に応える堂々たる走りっぷりで、今年初の優勝を飾った。
レース後は、嬉しそうだった。額の汗を拭う姿も、なんだか爽快だった。
優勝は、昨秋以来。
川上の本来の実力を考えると、間隔が空いているように思う。
「勝率を落として、苦しい時期もありました。その頃にお世話になった方のことを思い出します」と、秋からのことを振り返りながらそう話した。
たしかに、前期(11月~4月)は不調。勝率下降で6.22まで落ちた。まさかのA2級陥落の危機だった。
それでも、今は違う。今年6月からはすべてのレースで優出中。勝率も上がってきた。暑い時期に汗を流しながらコツコツと頑張る男に、若松の女神は微笑んだ。
ちなみに、当地での優勝はこれで6度目。お馴染みのビクトリー花火の中、ファンに手を振って応えた。「若松のウィニングランはいつも最高です!」。川上の地元・芦屋町の有名な花火大会は先週だったが、この日、川上が若松夜空に打ち上げた花火もまた見事だった。
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(文:吉川)