かっぱの部屋 かっぱくん日記
2013/1/17
《河童の部屋》~前田将太選手インタビュー~
――前田選手は結婚したんだよね。おめでとうございますなのだ。
前田 ありがとうございます。
――ずっと付き合ってたんだよね?
前田 はい、高校時代から始まって、7年付き合って結婚しました。もう今月で結婚して6か月になりましたね。(取材:2012年12月26日 若松クリスマスナイター3日目)
――クリスマスは若松でレース中だったから、奥さんと過ごせなかったね…。
前田 そうですね、でも付き合ってる時からクリスマスとかに仕事で家にいないことは相手も分かってもらえてます。ボートレーサーっていう仕事をよく理解してくれてる人なので。だから、僕もこの好きな仕事ができます。
――いい奥さんでうらやましいのだ! そういえば、ちょうどクリスマス時期は住之江でSGが開催してるけど、前田選手はそっちにいてもおかしくなかったよね。
前田 出たかったですね。今年は児島のチャレンジカップ出場を逃したのが痛かったです。あれに出ておけば、賞金王シリーズ戦に出れたと思います。
――裏開催の若松前検日に、周りの選手から『前田は住之江じゃなかったんだ?』と声をかけられていたのだ。
前田 はい、最初は何のことか僕もよく分からなかったんです(笑)。でもよく考えたら、周りの方からそういう風に見られるようになったんだと思うと、嬉しかったですね。
【2012年成績】
勝率…7.28
優出…14回
優勝…1回
活躍の裏で、感じていたこと
――前田選手の2012年を振り返って、どんな年だった?
前田 自分自身では達成感が無いです。周りの方から『今年は頑張ってたね!』って言ってもらえることもありましたけど、自分の中ではまだまだです。勝率だけ見ればこんなに高い数字を取れてたって驚いたんですけど、優勝は1回ですし……。優出はたくさんあって、チャンスは何度もあったのに、ここ一番で取れなかった。
――優勝戦で2、3着が多かったのだ。
前田 そうなんですよね。しかも、チャンスがあっての2、3着なので、悔しい気持ちがあります。あと、今年は予選道中で大きい着が結構多いんでですよ。上のクラスの先輩って、1着並べる時はピンピンピンっていっぱい並べるじゃないですか。そしてオール2連対優勝とかされますし。僕、それができなくて、絶対節のどこかで大きい着を取ってしまうんですよね。そこが、2013年からの課題ですね。
――1着をズラリと並べて優勝したい?
前田 なんかかっこいいじゃないですか。めちゃくちゃ1着を並べてる人。僕もそうなりたいですね。
――2012年、逆に何か良かった点はない?
前田 あります。記念レースでも優出できたり、SGに出れた経験は大きかったし、自信になって良かったと思います。
――そうそう、前田選手は若松の周年記念でGI初優出!
前田 はい! あの時は勢いのままいった感じでしたけど、嬉しかったですね。
――あの時、GIのピット内でも落ち着いてるように見えたんだけど、なんで、そんなに冷静なの?
前田 そうですかね? 一応周りをよく見るようにはしてるんですよね。あと、自分を冷静に見せてる部分が大きいのかもしれないです。僕、焦ってる人を見ると、あの人には負けないって思うんです。だから、逆に自分は焦らないように。自分が焦ったら、相手に余裕をもたれそうだし、それが嫌なので。
――若いのに、よく考えているのだ。
前田 でもですね、最近はちょっと焦ってるような感じがします。
――え?
前田 エンジン出しが上手くいかなかったりして、ピットでも落ち着いてなかったり。以前は、人並みのエンジンに仕上がれば、もうピットで比較的ゆっくりしてたんですけど、今後上の舞台にいったときにその程度だと困りますよね。2013年は記念レースが増えそうですし。だから最近は、とにかくプロペラを見て試運転する回数を増やしてみたんですよ。もうちょっと勉強しなきゃなっと思いながら試してるんです。けど……、これがあんまりうまくいかんすね(苦笑)。
――そうかぁ。上を見据えてる前田選手ならではの悩みなのだ…!
前田 記念にいくようになって思ったのは、やっぱりプロペラ調整が皆早いんですよね。1回乗って外して叩いて、また乗って。多分、感覚で分かるんだろうと思うんです。自分はそれがまだよく分からないので。そこが出来るようになれば、いいエンジンに仕上げれると思います。