分かりそうで分からない展示気配

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ボートレースでよく使われる言葉に「気配」があります。気配は、もともと曖昧なものを表現するときに使う言葉です。ボートでは展示気配、実戦気配といったところで使われます。モーターの動きについて表現される言葉といっても良いでしょう。

最近はオリジナル展示情報などを公表するレース場が増えて、展示気配を数字で表現する動きが出てきました。それで舟券作戦の精度が上がったかと言えば、参考にするデータが増えたくらいなものではないでしょうか。いろいろな人に、「周回展示のどこを見ますか」と聞くと、明解な答えを出してくれる人はほとんどいません。それこそ曖昧な表現で終わります。それは、出足、行き足、伸び、ターン回りといっても、その境界線があいまいだからです。

松井繁はモーター評価について「出足や伸びとか細かく分ける人がいるけど、僕は良いか悪いかの表現しかしていない」と話してくれたことがあります。モーター評価については、細かな数字にこだわるよりも、漠然として感覚で十分なのかもしれません。

桧村賢一

1947年福岡県生まれ。「競艇専門紙・ニュース」を経て、現在は「マンスリーBOAT RACE」のライターとして執筆活動のほか、レジャーチャンネルでのレース解説、BTS市原、岡部、岩間などで舟券塾を定期的に開催している。「舟券を獲る最強の教科書」(サンケイブック)「よくわかるボートレースのすべて」(サンケイブック)などボートレース著書多数。