プロペラの性能差は最終仕上げで決まる

{{ good_count }}

この記事は最終更新日から1年以上が経過しています。

ボートレースのプロペラはヤマト発動機が製造販売しています。製造といっても全行程をやっているわけではなく、削りの部分だけです。日立マテリアルがアルミニューム青銅を鋳型にはめてプロペラの原型を造ります。それをヤマトがコンピュータ制御の旋盤で削っていきます。これでほぼプロペラに近い形ができますが、先端部の削りなどは人の手が必要になります。このときにどの部分をどれだけ削るかによってプロペラ性能に差が出てきます。選手間でも「〇〇の刻印をついたプロペラはダメ」と言うのは、あながち間違いではありません。空気抵抗の800倍もある水の中を時速に直すと210キロを超えるスピードで回転しているのが、ボートレースのプロペラです。ほんの少しの歪みがあっても大きく影響します。

新モーターは動くモーターと動かないモーターはっきりしているというのも、これで説明がつきます。5月は蒲郡、徳山、多摩川、芦屋が新モーターになります。初使用からしばらくは好成績を残しているモーターを追い続けてください。

桧村賢一

1947年福岡県生まれ。「競艇専門紙・ニュース」を経て、現在は「マンスリーBOAT RACE」のライターとして執筆活動のほか、レジャーチャンネルでのレース解説、BTS市原、岡部、岩間などで舟券塾を定期的に開催している。「舟券を獲る最強の教科書」(サンケイブック)「よくわかるボートレースのすべて」(サンケイブック)などボートレース著書多数。